まもなくジューンブライドだというのに、新型コロナウイルス感染拡大で結婚式を取りやめるカップルが相次いで、ブライダル業界はピンチだ。キャンセル料などをめぐり、国民生活センターに寄せられるトラブルの相談件数も、2月(2020年)の92件から4月は1119件と急増している。
ブライダル業界もこうした傾向は長期化すると見ていて、「これからの新しい結婚式」というガイドラインを設けている。「常にマスク着用」「集合写真は直前までマスクをつける」「お酌は避ける」「大声の余興は控える」といった内容だ。しかし、ウェディングプランナーの荒井さやかさんは「(ガイドラインに沿ってやろうとすると)新郎新婦の理想とはかけ離れた結婚式になってしまうので、『こんな形ならもうやりたくない』『これだったらやる価値を感じられない』という声は多いですね。どんなアイデアを出せるのか、非常に苦しんでいます」と話す。
通常スタイルより費用も安い
そこで登場したのがリモート結婚式、"リモ婚"だ。東京の原宿東郷記念館が打ち出した企画で、前日にオンライン列席者の自宅に料理を配達し、ライブ配信で結婚式を見ながら自宅で料理を食べて祝う。利用した夫婦には「やって本当に良かった。料理のふたを一斉に開けた瞬間、みんなから歓声があがりました」と好評だったという。会場列席者は7人、オンライン列席者は82人で、費用も通常スタイルよりお得な約130万円だった。
キャスターの立川志らく「リモ婚だとご祝儀はどうするでしょうか、振り込みにしてもらうかという問題はありますが、遠くの年配の方も参加できます。結婚式ってどうでもいいやつを招待してしまいがちですが、これなら本当に大事な人だけ呼ぶということができますね」
今年2月(2020年)に入籍し、結婚式を検討している司会の国山ハセンは「私ももめております。いつならできるのか、どれぐらいの規模ならいいのか、を今決めなければいけないことが大変です」
小林麻耶(タレント)に「ハセン君は志らくさんを(式に)呼びますか」と聞かれると、「呼ばないです」と即答していた。