早稲田大学応援団の団長・田中隆(三浦貴大)から、かつてバッテリーを組んでいた親友を励ますために早稲田に勝ってほしいんだと聞いた古山裕一(窪田正孝)は、小学校の運動会でビリの自分がーモニカの演奏に励まされてゴールしたことを思い出した。「僕は、忘れでだ。ずっと自分を見て、周りに人がいることを忘れでた」
自分だけが悩んでいるような独りよがりに気付いた裕一は、あっという間に第6応援歌「紺碧の空」を書きあげた。
球場の早稲田側スタンドで歌唱指導
新しい応援歌を得て、早慶3連戦で早稲田は1勝1敗に持ち込んだ。勝負が決まる3戦目の試合前、裕一は応援団に歌唱指導をし、スタンドで妻の音(二階堂ふみ)とともに応援をした。遠く離れた福岡の工場の休憩室では、田中の親友がラジオに耳を傾けていた。結果は早稲田の勝利だった。
試合後、興奮さめやらない裕一と音は、ラーメン屋台で勝利の喜びを語り合った。「あのさ、ごめん。音の言うごどに耳を貸さないで。ありがとう」「いいの。裕一さんが、また音楽に向き合ってくれて、嬉しかった」「俺さぁ、音のごどがもっと、もっと、す・き」
その時、田中に率いられた応援団がやってきた。「先生のおかげです。静まり返っとった学校が、大騒ぎになっとうそうです。それでは、最後に、まったく曲が採用されない先生にエールを送りたかと思います。今度こそオ、作った曲がア、採用されることを祈願してエ、フレー、フレー、古山!」
応援団員たちは裕一と音のために「紺碧の空」を歌い上げた。
(NHK総合あさ8時)