外出自粛による巣ごもり生活で、ボードゲームの定番「人生ゲーム」が注目されている。人生ゲームは1968年に、米国で販売されていたボードゲームを翻訳して発売されたのが最初。その後も、世相を反映しながらリニューアルされ、スタンダード版だけで7種類の「人生ゲーム」が発売されている。
スタンダード版以外にも「よしもと芸人人生ゲーム」や「人生ゲーム令和版」などの"派生版"がある。「よしもと版」の箱には芸人の似顔絵がたくさん載っていて、司会の近藤春菜は「私のイラストも入っていたみたい」と言うが、司会の加藤浩次は「オレは関係ない」と描かれていないらしい。
子供にリアルなお金のやり取りをさせたくない
最近の人気ぶりについて、発売元のタカラトミー広報によると「2月くらいから急激に需要が伸びており、売り切れが続出。現在は入手困難の状態」だという。
初代が発売された12年後に2代目が発売されたが、そこまではアメリカ版の翻訳。83年発売の3代目から日本独自のものにモデルチェンジ。お歳暮や正月休みなど日本の習慣が取り入れられた。4代目は1990年発売で「リハウス」「株の大暴落」「東京ドーム」などが取り入れられ、97年発売の5代目には「携帯電話」「インターネット」「フリーター」「就職氷河期」などが反映されている。
加藤「それぞれの時代に合わせて生き延びたんですね」
春菜「それぞれの時代を振り返るのも面白い」
実は人生ゲームには謎がある。「お金がドル札のまま」なのはなぜか。子供にリアルなお金のやり取りをさせたくない親心を鑑みて、だという。
昨年発売された令和版では、人生ゲームの象徴だったお金や職業、決められたコースがない。その理由は、世間に影響を与える「インフルエンサー」を目指すからで、より多くのフォロワーを獲得したプレーヤーが勝ちとなる。
加藤「フォロワーの数で人生が決まっちゃうんだ」
元テニスプレーヤーの杉山愛「いやぁ、恐ろしいですね」。