NHK連続テレビ小説「エール」に第7週から登場した、主人公・古山裕一(窪田正孝)の福島時代の幼なじみで、音(二階堂ふみ)の音楽学校の先輩でもある"プリンス"こと久志役の山崎育三郎が強烈なインパクトを与えている。
ネット上では「存在感ハンパない!」「さすがミュージカル界のプリンス。"プリンス"役にはもってこい」と称賛の声が殺到している。
大学在学中に「レ・ミゼラブル」マリウス役に大抜擢
山崎育三郎は子役時代から数えると俳優歴20年以上のベテランだが、「本業」はミュージカルだ。東京音楽大学声楽家演奏コース在学中の2007年にミュージカル「レ・ミゼラブル」のマリウス役に大抜擢された。以後、多くのミュージカルに出演している。
多くのテレビドラマにも存在感のある役で出演。「下町ロケット」(TBS系)では佃製作所をあとにして、人工心臓弁の研究員として働くアツい男・真野賢作役を演じた。「クセが強すぎるキャラ」を演じるのが得意で、「おっさんずラブ-in the sky-」(テレビ朝日系)の獅子丸怜二役では強烈な印象を残した。
なかでも強い印象を残したのが、2018年10~12月にNHKで放送された「昭和元禄落語心中」の助六役だ。天才でありながら素行の問題があって落語界から追放されて非業の死を遂げるが、「本物の落語家が演じているの?」と視聴者の多くが疑問に思ったほどの美しい口跡とキレのある発語で夭折の天才落語家をしっかり魅せた。
「この配役は素晴らしい。今回の朝ドラは皆さん華がある」
「エール」では音に音楽と向き合う勇気を与え、裕一にも作曲への志の背中を押す久志。ネット上ではこんな期待の声があふれている。
「エールは実在の人がたくさん出てきて楽しい。山田耕作や古賀政男という大物に、今後、福島三羽烏がどう絡んでいくのか非常に楽しみ。プリンスは3人のうちで戦前・戦中・戦後で最も浮き沈みの激しかった役になるはずなので、そこを山崎さんがどう演じるのか、凄く楽しみ」
「この配役は素晴らしいと思います。今回の朝ドラは皆さん華があり、見ていると15分があっという間。何より美声が本格的で朝からシビれてしまいます。乃木大将とあわせ、これからも裕一と音楽の世界でどう飛躍していくのだろうか」
「プリンスの子供時代も プリンスたるものだった。あの子はずっと居てほしいキャラクターだった。みんな子役時代をそのまんま大人にしている。素晴らしい存在感で、脇を固める人たちが愛おしいとさえ思う」
山崎のミュージカルを観ている人からはこんな声が。
「ミュージカル何回も観に行っているけど、映画やテレビにない魅力あるし、劇場の圧倒感は半端ない。その中のエースだから、注目集めるのは当然だし、ミュージカルの人共通の『声』がいいのも魅力」
「昭和元禄落語心中」で本物の咄家と思った
また、「昭和元禄落語心中」で初めて知ったという人が多かった。
「昭和元禄落語心中で初めて知りました。落語のあまりの歯切れのよさに咄家さんが役者やっていると最初は思っていましたが、山崎さんを知ったお陰で、今まで全く興味なかったミュージカルを映像ながら初めて観ました。コロナ禍が一段落したら山崎さんの生のミュージカルを観に行きます」
「昭和元禄落語心中ではエールと真逆の、破天荒でヤンチャで男臭~い落語家でしたね。美しく中性的な落語家、岡田将生とのラブロマンスも素晴らしかったです。助六が素晴らしかった。匂い立つような色気、愛嬌、物哀しさ...複雑な役柄ながらも非常に説得力のある演技に引き込まれました。何か、存在に独特の質感がある役者さん」
「まったく同感です。コロナ禍の中、ぜひ再放送を望みます。それにしても、安倍なつみさんは、良い方と結婚されましたね」(テレビウォッチ編集部)