新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が39県で解除されたが、その判断基準の一つは「10万人あたりの新規感染者が0・5人程度以下になること」だった。司会の羽鳥慎一によると、「クラスター(集団感染)が発生した時に対応できるのが、この数字だそうです」
白鴎大学の岡田晴恵教授は「科学的論拠というより、目標とかイメージとかのざっくりしたものです。これでいいのでしょうか」と小首をかしげた。けさ15日(2020年5月)の毎日新聞は、専門家会議では「0・2人以下」の意見も出たと報じた。
岡田晴恵教授も「浮かれている場合ではありません」
吉永みち子(エッセイスト)「少しでも早く経済を回復したい政府と(感染防止が優先の専門家)との間で、日本的決着という感じがしますね。これで本当に安心できるか。総合的判断というなら、だれがどんな根拠で下したかをはっきりさせないと、わけがわからなくなっちゃう」
専門家会議の中には「数字は必ずしもエビデンス(証拠)に基づくものではない」と話すメンバーもいる。玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)は首をひねる。「専門家会議でシミュレーションもやっていないんですよね。3月ぐらいの状況に戻ればいいというだけで、病床数の基準ぐらい出さないと肩すかしですよ。次の波が来たら、これで大丈夫でしょうか」
長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「発熱外来の対応がよくないと、どんなに数字を出しても安心できないよね」
岡田教授「長嶋さん、よく言ってくれました。病院たらい回しとか、受診をことわるとかの点をガチっとやっておかないと、ダメです。解除で浮かれている場合ではありません」