「新型コロナ感染」陰性退院しても中傷・差別――職場復帰で「一緒に私語をしたくない」

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   新型コロナウイルスに感染した人たちに対する中傷を含め、法務省の人権相談に寄せられた件数は約800件(2020年2月~4月)に上がる。退院後に差別を受けていると訴えるケースが相次いでいる。

   「私は家族全員コロナに感染し、全員回復しました。2回の陰性が確認され、退院後にさらに2週間の待機を終えていますが、主人は職場の人から『生きた心地がしないから一緒に私語をしたくない』などと批判のメールがくるそうです。毎日苦しくて辛くて子どもの前でも泣いてしまう時もあります」

   これは「スッキリ」に届いた30代の主婦からの悲痛な声だ。20代男は4月はじめに40度以上の発熱、PCR検査で陽性となり入院し、2回陰性で5月2日に退院した。その後に扁桃腺で病院に行ったが、「何軒も病院に問い合わせをしましたが、陰性になったとしても、菌がどこに付着しているかわからないので出来ません。他をあたってください。保健所の判断を仰いでください」といわれた。さらに、歯科医院にも診察を断られたという。

お笑い芸人ラジバンダリ西井「公共交通機関を使うなって」

   SNSを通じて心ない誹謗中傷を受けた人もいる。先月27日に退院したお笑い芸人のラジバンダリ西井さんは、「お前はもう一生、コロナ病棟から出るな。公共交通機関を使うな、エレベーターを一生使うな、といわれました。ああ、治っても、一生つきまとうかもしれないなと思いました」という。

   「反差別・人権研究所みえ」の松村元樹事務局長はこう話す。「感染者家族は出て行け、といった差別的投稿が増えてきています。感染不安と経済的ストレスにさらされる人たちは、休業要請や自粛要請がのしかかることによって、怒りや不安が感染者や家族に向ける差別的言動につながっているのではないでしょうか。差別が広がることで感染者が医療を受けられず、症状を悪化させ感染を拡大させる状況を招いています」

   司会の加藤浩次「差別する人は何だろうか。しっかりした知識がないんだな」

   宮崎哲弥(評論家)「ストレスを感染者にぶつけても、なんの解決にもなりません」

   法務省「みんなの人権110番」の連絡先は0570-003-110。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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