カフェから帰った古山裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)は、裕一のワイシャツの袖口についていた口紅がきっかけで夫婦ゲンカとなった。
翌日、裕一は喫茶「バンブー」でマスター梶取保(野間口徹)に夫婦げンカの愚痴をこぼしたあと、帽子を忘れたことに気づいて店に戻ると、音が音楽学校の先輩でありプリンスこと佐藤久志(山崎育三郎)に、歌について相談をしている姿があった。
音「裕一さん」
久志「裕一って、古山裕一、裕一かあ?僕だよ、僕、佐藤久志だよ」
久志は「いつか必ず道は開けるさ」と励ました
プリンスとは、裕一の幼馴染みの久志であった。二人は思いもよらない再会を喜び、裕一は、久志を家に誘った。
久志「誤解のないように言っておくけど、先輩として彼女にアドバイスをしようとしただけだから。僕に免じて仲直りしてよ」
久志は二人をなだめた。
久志「仕事の方はどうだい?忙しいのか?」
裕一「きょ、曲は、毎日書いてっげど・・・うまくいかないね」
久志「焦ることないよ。君は、選ばれし者だから、いつか必ず道は開けるさ」
久志は幼いころから裕一の才能を見抜いていたと自負していたためその言葉には力がこもっていた。
しかしその後も裕一の苦難は続き、さらに半年が過ぎた。そしてある日、ディレクターの廿日市誉(古田新太)が切り出す。
廿日市「来年の契約なんだけどね、1700円でいいかな」
1年目の半額であった。(NHK総合あさ8時放送)