〈オトナの土ドラ「隕石家族」〉(フジテレビ系) 衝撃ホームドラマ!隕石で地球滅亡まであと半年、不倫あり、同性愛あり...怒涛の展開に目が釘付けだ!

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   東海テレビ制作。約半年後、地球に大きな隕石がぶつかることが判り、人類滅亡が確定的になった日々を描く「スペクタクル・ホームドラマ」。あと半年の人生だ、みんな仕事を辞めたり、疎開したりしている。街も閑散として、計画停電や計画断水もある。肉も滅多に売っていない。TVも朝と夕方の国営放送だけ。だいぶ今の新型コロナウイルスでの生活とダブる面もあるが、撮影は今年1月開始。企画はもっと前だから、なんたる偶然か。それでいてウイルスじゃなくて隕石だから、笑いながら「あるある」として見ていられる。

   原作・脚本は『花嫁のれん』の小松江里子氏なので、基本的には血が通ったホームドラマなのだが、残りの人生半年でみんなやりたいことをやりだしたという背景があり、1話ごとに主人公の家庭の情勢がコロコロ変わって毎週怒涛の展開である。

  • 「隕石家族」(東海テレビの番組ホームページより)
    「隕石家族」(東海テレビの番組ホームページより)
  • 「隕石家族」(東海テレビの番組ホームページより)

妻の不倫相手と夫が、ともに鉄道オタクで意気投合

   初回で、いかにも良妻賢母な主人公・門倉久美子(羽田美智子)が、家族を置いて高校時代の同級生でテニス部のキャプテン・片瀬(中村俊介)と不倫しに出て行ったと思ったら、数日で「昔の素敵な面影はなくて、ハゲてメタボになってた」と嘘をつき家に帰還する。しかし次女・結月(北香那)とその恋人・翔太(中尾暢樹)がその嘘に気づいて問い詰めた所、あっさり認め「(家族と純愛)両方欲しいの」と抜かすママ。

   その後ネットを通じて旦那・和彦(天野ひろゆき)がそのキャプテンと密かに会い始めたことが判明。どちらも鉄道オタクなのだが、偶然なのか、はたまた復讐なのか...。第4話では、小さな隕石が落ちて地震のような揺れがあった時も会っていた二人。その時キャプテンが身を呈して和彦のことを守ってくれて、和彦は心が揺れる。一方、中学教師を勤める長女・美咲(泉里香)が愛している森山先生(遼河はるひ)がひとりで疎開するということを知り「許さない...!」と愛憎の炎を燃え上がらせる。だが結局素直になり先生と一緒に疎開することに。

   そして、このことに勇気をもらったパパ・和彦が、なんとまさか、キャプテンに愛の告白...!ネットで知り合ったのもすべて偶然で、会っているうちに好きになってしまったのだ。正に乙女のような芝居をするアマノッチに喝采である。が、ちょうどこの時、なんと隕石の軌道が外れ、地球滅亡の回避が確定的に!すぐに社会は元通りになったが、この門倉家はそんなこと言っていられない状況に。この後全8話の残り半分一体どうなる!?

   衝撃展開の連続で、「ホームドラマ」に「SF」「サスペンス」、そして「同性愛」「愛憎劇」も加わって東海テレビの幕の内弁当的な面白さがある。もう全話撮り終わっているので、中断せずに最後まで見られるのも今の状況では嬉しい。 (フジテレビ 5月2日(土)夜11:40放送)

   鯖世傘晴

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