ある日、自分の部屋に光源氏がやってきたら......。「ドラえもん」に「おじゃる丸」、「仁―JIN―」に「アシガール」に「僕だけがいない街」と、時空を超えるタイムスリップドラマには名作(?)が多い。
異空間からやってきた人物と、そこに生きる人たちの、お互いの常識が通用しないところで、ちぐはぐながらもコミュニケーションをとり、お互いに心を通わせるストーリーは、それだけで面白いし、心が温まる。
そんなタイムスリップドラマにまたひとつヒットが加わった。「源氏物語」の中で、雅(みやび)に生きる平安貴族の光源氏が現代に出現し、地味で自分に自信がないこじらせ女子、藤原沙織の家に居候する。番組の宣伝文句によれば、「ゆる~く笑える千年の時を超えた"いけめん"居候コメディ」ということになる。
感極まると和歌を詠んだり、絶対脱がない烏帽子
光源氏を演じるのは千葉雄大。平安のプレイボーイを居候させる沙織を伊藤沙莉が演じている。自宅でうたたねをしていた沙織の前に現れた光源氏を、当初は不審者ではないかと疑い、コスプレイヤーと勘違いするが、一緒に暮らすにつれ、その仕草や言動などから、本物の光源氏ではないかと思い始める。
烏帽子(平安時代の成人男性の証)を絶対に脱がないとか、感極まると和歌を詠みだすとか、現代の「いいね!」は「いとをかし」だとか、ずれが楽しい。勉強になること間違いなし。
第四絵巻「らいばるにご用心?」では、光源氏のライバル、中将(桐山漣)も現代に現れ、いよいよ盛り上がってきた。イケメン2人の戯れは目の保養にもなる。