どう乗り切ればいい?イベントや公演の中止で演劇、楽団...日本の文化が消える寸前だ

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   新型コロナウイルスの影響で、多くのアーティストのライブが中止や延期を余儀なくされている。ぴあ総研の調べでは5月末までこうした状況が続いた場合、損失は3300億円に上るという。

   スーパー銭湯アイドルとして紅白にも2度出場した純烈は、最後のスーパー銭湯ライブが2月末で、3月と4月のイベントはすべて中止。現在、メンバーには給料が支払われているが、事務所側の収入がないので、預金がなくなったら給料も止まる。リーダーの酒井一圭さんは「一年間ももたない。そうなると純烈は存続できない」と苦境を語る。家で待機し、他のメンバーにも全然会ってないという酒井さんは、激しいスケジュールが戻ってくることを信じている。

「密」を避けられないオーケストラは自宅の練習すらできない

   オーケストラへの打撃も大きい。どうしても密を防ぐことができないため、公演はもちろんメンバーが集まっての練習もままならない。日本フィルハーモニーの平井俊邦理事長は「うちの場合は一カ月の固定費は5千万円。収入ゼロで固定費だけ出て行くので、4カ月で2億円がなくなる」と語る。

   全国37楽団が加盟する日本オーケストラ連盟によると、2月下旬以降の600公演のコンサートはすべて中止あるいは延期。損失20億円以上で、この先解散する楽団も出てくるのではないかという。

   平井俊邦日本フィル理事長は「楽団員は日本にとっての財産。このままだと楽団が死んでしまう」と危機感をつのらせる。

   木嶋真優(バイオリニスト)「コロナ以前に、日本のオーケストラはもともとスポンサー、個人に助けられていた業界。この大変な時期を機会に、文化芸術をみなさんに知っていただくことが課題」

   キャスターの立川志らく「アーティストや芸人はYouTubeで発信、投げ銭というシステムがあるが、オーケストラは個人で発信できないので難しい」

   鴻上尚史(作家・演出家)「演劇が補償のお願いをすると『好きだからやっているのに自業自得』とか、『金をねだるのか』という抗議がきて、演劇関係者は心が折れかけている。このままだと大変なことになるのは間違いない」

   立川志らく「好きなことをやっているというなら、飲食の料理の方も好きだからやっている」

   鴻上尚史「飲食店などと違って、ライブイベントは時短ができない。やるかやらないか。僕はテレビに出させてもらって赤字を補填しているが、演劇しかやっていないところは0か100」

   立川志らく「落語家もほとんど収入がない」

   木嶋真優「緊急事態なので一人一人を助けることはできないかもしれない。音楽や演劇など文化芸術をひとつの連盟にして、お金を頂いて分配していくような形にしないと」

文・みっちゃん

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