今シーズンから、警視庁捜査一課特別捜査班の新たな班長として、サスペンスドラマの大御所的な存在となった俳優・中村梅雀が加わり、より重厚感が増して見応え十分だ。
マジックのトリックを見抜いたら賞金100万円がもらえるインターネットの生配信番組「マジシャンズ・ライ」で、マジシャンのミステリオ遠野(渋江讓二)と挑戦者の江上秀平(池内万作)の対決が始まった直後、事件が起きた。
マジックのネタとなる古文書に触れていた江上が突然咳き込み、スタッフが差し出した水を飲んだ途端、喉をかきむしりながら倒れた。たまたまスタジオに観覧にきていた特捜班刑事・新藤亮(山田裕貴)は、倒れた江上が口から白い煙を吐くのを目撃した。そして、その一部始終が全世界に配信された。
殺された挑戦者も実は元マジシャンだった
監察医・早瀬川真澄(原沙知絵)の司法解剖の結果、死因は、喉が焼けただれ、気道が塞がったことによる窒息死と判明する。実は前週のこの番組で、江上が遠野のマジックを見破って100万円を獲得したため、この日はそのリベンジ対決が行われていたのだった。
現場に駆けつけた特捜班主任・浅輪直樹(井ノ原快彦)らは、番組プロデューサー兼司会の磯山真司(水橋研二)らスタッフへの聞き込みを開始した。すると、本番前に殺された江上の楽屋から飛び出してきた少年がいたことが分かった。一方、特捜班刑事の小宮山志保(羽田美智子)と村瀬健吾(津田寛治)は、マジックのネタを明かすこの番組に抗議文を送っていたマジシャンの組合で、江上が元マジシャンだったと知らされる。遠野は江上の素性を知って、激怒していたという。
そのころ、楽屋から飛び出した少年を探していた浅輪と新藤は、防犯カメラの映像から、高校を中退して働く母子家庭の少年・志倉登(小原唯和)にたどり着いた。登は母親と自分を捨てた父親を憎み、殺意を抱いていたことも分かった。しかし、真犯人を割り出すには、江上を殺した殺人トリックを暴くことが必要不可欠だ。そのトリックに隠された驚愕の事件の真実とは......。(よる9時放送)
寒山