昭和5(1930)年7月、関内音(二階堂ふみ)からの別れの手紙をもらった古山裕一(窪田正孝)は、いてもたってもいられなくなり、音が住む豊橋の家を訪ねた。初めて会う音にくぎ付けになった。頭の中にはメロディーが沸いて出てくる。
裕一に懇願され、音の母・光子(薬師丸ひろ子)は、しばらく裕一を居候させることにした。音には「深入りは禁物よ」と釘を刺すことは忘れなかった。
音は裕一をオペラ歌手の双浦環(柴咲コウ)と出会った教会や父の遺骨をまいた海に案内した。裕一と音の間はぐんと縮まった。
豊橋の演奏会は大成功!ところが...収益を持ち逃げされてしまった
ある晩、お祭りに出かけた裕一と音が帰宅すると、なんと、裕一の父・三郎(唐沢寿明)が待っていた。三郎と光子は2人を別れさせようとする。もちろん、裕一が納得するわけがない。それどころか、いきなりプロポーズしたのだ。「僕のお、お、お嫁にください!」「僕の音楽にはあなたが必要です」
驚く光子と三郎。そして音に向かって、裕一は一生懸命、自分の音楽には音の存在が必要だと訴えた。結婚も音楽もあきらめないという2人の意志は固く、光子と三郎も味方につけてしまった。三郎は母親や伯父の権藤茂兵衛(風間杜夫)の説得は任せろと言って福島に帰っていった。
裕一と音が豊橋で開いた演奏会は大成功をした。ところが、収益は興行師に持ち逃げされてしまった。腹を立てる音の傍ら、裕一は「楽しかったがら、いいじゃないですか」とのんきだ。
裕一は音との婚礼の準備をするため、張り切って福島へと向かった。(NHK総合あさ8時)