新型コロナウイルス対策による子供の休校は、「ひとり親家庭」に大きなしわ寄せがあるが、埼玉県吉川市は無料で弁当を配布している。土日祝日を除く、毎日12時~12時半に市役所で配る。事前申し込み制で、弁当は3、4種類あって、「とくダネ!」が取材したきのう22日(2020年4月)は、鮭のチャーハンと唐揚げ、ギョーザ、豚しゃぶなどだった。
弁当を受け取った母親は、「来月から給料がガクンと半分くらいに減るので、本当に助かります」と話している。小学5年生の息子がいて、ほぼ毎日利用しているという46歳の女性は、勤務先が休店で、休業手当をもらっている。「お弁当はしっかりしていて、すごく助かっています」という。
実はこれ、吉川市内の飲食店、レストランの支援でもある。客足が減っている店に弁当を作ってもらっているのだ。弁当に何種類かあるのもそのためだった。店にとっても、わずかながら収入になる。ある店主は「売り上げが半減しているところへ、市と商工会から話が来て、少しでも助けになればとやっています」と話す。
子育て支援課の飯野耕太郎さんは、「給食がないところをなんとかできないか。支援が必要だろうと考えたのがきっかけでした」という。費用は予備費から出しているという。
大家さんから帰ってきた書類の中に「お子様と楽しく」と1万円
こんな話も紹介された。神奈川県で発達障害のある2人の子どもと暮らすシングルマザーのSNS投稿だ。休校で子供だけで家に置くことができず、勤めをやめ、家賃の補助手当申請のために大家さんの署名をもらいに行った。戻ってきた封筒の中に、「わずかですがポケットマネーです。お子様たちと楽しい時間を過ごしてね」という手紙と1万円札があった。
誰かに聞いてもらいたいとツイートした。「コロナで職を失った。1人で頑張ってきた......初めてどうにもならなかったいま、大家さんから渡された書類の中に1通の手紙とお金が。助けられて生きてもいいのかな。涙がとましません」「こういう応援してくれる方がいるんだと思った時に、もっと頑張ろうと思った。お金は使いません。この気持ちを今度は私が返していきたいなと」という。これに6万件もの「いいね」がついた。
司会の小倉智昭「いい話だねえ。ドラマの『北の国から』の泥のついた1万円札を思い出すような。どれも、お金だけの問題じゃない」