ゆるめ規制で感染食い止めるスウェーデン...日本とどこが違う?学校は普段通りだしカフェでくつろぐ人々

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   新型コロナウイルス対策で、ゆるめの規制のスウェーデンで終息の兆しが見えてきたと報告され、注目を集めている。スウェーデンの感染者数は日本時間の22日(2020年4月)時点で1万5322人、死者は1765人。人口10万人あたりの死者数は16人で、隣のデンマーク(6.3人)やノルウェー(3.4人)と比べて高いが、最新の報告では、検査の「陽性率」は1週間で35%から14%と半分以下に低下し、公衆衛生局は感染が抑制される兆候にあると見ている。政府担当者が目指すのは、ゆるい規制で国民に「集団免疫」を付けることだそうだ。

   スウェーデン在住の高校教師、久山葉子さんは、「禁止されているのは、老人ホームを訪ねることと50人以上の集会だけです。飲食店に関しては、十分なソーシャルディスタンスを守るようにという指導はあります」と話す。

   たしかに、ストックホルムにはマスク姿の人はいない。公園で輪になって運動をしたり、友人らとランチを楽しんだり、カフェでくつろいだりと、人びとはいつもと変わらぬ日常を楽しんでいるようだ。小中学校の授業も、スーパーマーケットの品ぞろえも普段通りに見える。

国民安心させる手厚い経済補償と高度な医療体制

   こうした感染対策を国民はどう考えているのか。「政府と公衆衛生局は、素晴らしい対応をしてくれている」「政府を120%信頼しています」とみな口をそろえる。スウェーデンのジャーナリストは「国民が政府を信頼している。国民が困ったら、国がどうにかしてくれるという安心感がある」と話す。スウェーデンのような対策は、政府と国民の信頼関係の確立が大切だというのだ。

   この背景には、手厚い経済補償があった。休業や時間短縮には国が給料の90%を補償、感染や発病で欠勤すると、給料の全額を負担してくれるのだ。その一方で、国は国民に対し自己責任も呼びかけている。

   司会の小倉智昭「スウェーデンは納税額が高く、医療システムがすごく発達しています。今回も医療崩壊も起きていない。感染する確率は高くても、国民は安心しているのかもしれません」

   古市憲寿(社会学者)「東京の10倍の死者が出ても、経済、社会を維持するためには仕方ないと腹をくくっている。スウェーデンでも亡くなる人は高齢者が多く、『見殺しにするのか』という批判はあるようです。でも、集団感染は起こっていません。同じことが日本でもできるのかというと、厳しいですね」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
姉妹サイト