楽天は、新型コロナウイルスのPCR検査キットを関東の企業向けに5月(2020年)から販売するという。値段は1キット1万4900円。企業が社員を検査するためのもので、綿棒で鼻などから採取した検体を、楽天が出資する「ジェネシスヘルスケア」が検査し、約3日後に結果が通知される。
楽天は、医療機器として認可されていないので感染判定はできないと断っているが、担当者は「職場での感染リスクを低減できる」とコメントしている。
「陽性者」が病院に殺到して混乱
北村義浩医師は「正確な検査ができるのか疑問です。陽性になった人たちが病院に殺到して、医療現場が混乱する可能性があります」と指摘する。司会の国山ハセンは「ネット上でも『薬品メーカーの者として容認できません』「これだけ堂々と体外診断を法律が逃れる形で売り抜けようとするなんて」といった医療関係者の声が相次いでいいます」と伝えた。
東邦大の小林寅喆教授「非常に問題があります。綿棒を使って自分で採取する際に呼吸器を傷つけるおそれもあるし、二次感染のおそれもあります。非常に危険な行為だと思います。もう少し医療関係者と相談してもらいたいですね」と眉をしかめる。
医療機器として認可されていない
髙橋知典(弁護士)「医療機器ではない、感染診断には使えないと商品はうたっていますが、買う人からすると、この商品の名前や広告は誤解を生じさせます。そういうものを販売するのは法的にもどうかと感じます」
望月優太(ウェブマガジン編集長)「楽天の意図はどうあれ、人の不安につけこむような形になっているようにも見えます。ちょっと不用意に過ぎると思います」
キャスターの立川志らくは「世のため人のためにやろうとしていることはわかるんだけど、やり方がよろしくない気がしますね」
本当に、世のため人のためになってる?