14日(2020年4月)に新規感染者ゼロを記録するなど、世界に先駆けて新型コロナ封じ込めに成功したと言われる台湾。日本では自粛要請を受けて多くの飲食店が休業する中、台湾の夜市はいつもと同じように賑わっている。なぜ台湾で成功したのか。かつてインリン・オブ・ジョイトイという芸名で日本でも活躍した歌手インリンさん(44)が、台湾のコロナ対策をYouTubeでレポートしている。
行き交う人でにぎわう台湾の街だが、よく見ると入念な対策が。パン屋では入り口で検温が行われ、37.5度以上あると入店禁止。地下鉄でも改札で検温、38度以上ある人は乗車禁止だ。さらにマスクをせずに乗車すると約5万円の罰金が科される。日本では品薄のマスクも、台湾では買い占めや転売を防ぐよう政府が管理し、ネットで予約するとコンビニで受け取ることができる。大人の場合、2週間で9枚のマスクが購入可能だ。
お店や地下鉄でも体温チェック、違反者には360万円の罰金!
台湾と日本では、初動の水際対策から対応が違っていた。去年(2019年)12月31日、中国の武漢で原因不明の肺炎流行が伝えられた際、台湾では当日から武漢からの到着便の検疫を開始したが、日本が対策を始めたのは一週間後。しかも武漢からの帰国者にマスク着用や医療機関の受診を勧めただけ。
公共交通機関の利用も、検温やマスク罰金などの対策を行う台湾に対し、日本は今も利用制限はない。
海外からの渡航者に対しては、同じように2週間自宅隔離を行っているが、外出すれば360万円もの罰金を科し、逆に守れば5万円の補償金が出る台湾に対し、日本は単に要請だけ。スピーディーな対策で封じ込めに成功した台湾では、政権支持率も75.7%と、感染拡大前より29.2ポイントっもアップ。
キャスターの立川志らく「始動の早さ、この差は大きい。それなのに菅義偉官房長官が『我々が先手、先手を取ってきた』と言っちゃったから余計カチンときた」
小林寅喆(いんてつ)教授(東邦大学)「台湾の感染症対策は基本がしっかりしている」
立川志らく「電車の検温や罰金などは、日本はお願いベースだからなかなかできないが、本来このくらいのことはやってもいい。自粛もきちんとやる方はやるが、やらない方には罰金という痛みを与えるしかない」
木嶋真優(ヴァイオリニスト)「他の国は規制が強いのに支持が上がっている。安倍さんは『3密はいけない』といいながら、昭恵夫人の大分旅行はいいという矛盾がある」
鴻上尚史(作家・演出家)「安倍内閣にいまだに41%の支持があることが不思議。マスクを配る予算があるなら抗体検査をすぐにでもやればいい」
文・みっちゃん