新型コロナウイルスの抗体検査が注目を集めている。ウイルス自体が体内にあるかどうかを調べるPCR検査と違い、抗体検査はウイルスに対する抗体があるかどうかを調べるもの。もし抗体があれば、過去に自覚症状がないまま感染していたことになり、コロナウイルスに対して免疫を持っている可能性がある。
検査は指先に針を刺して血液を一滴採取。検査キットにたらせばわずか15分で結果が出るという手軽さだ。
免疫があれば医療や経済の最前線で活動できる
米ニューヨーク州ではクオモ知事が「すでに感染のピークは過ぎた」として、1日2000人のペースで抗体検査を進める方針を発表した。中国・武漢では無作為に選んだ1万1千人の住民を対象に調査を開始、イタリアでも医療従事者を対象に大規模な調査を進めている。
抗体検査でわかるのは、どのくらいの人が抗体(免疫)を持っているかという割合。米カリフォルニア州サンタクララ郡で3330人に抗体検査を実施したところ、4.2%に抗体反応あることが判明した。郡全体の人口は200万人なので、8万人がすでに免疫を持っている可能性がある。
小林寅喆(いんてつ)教授(東邦大学)「抗体は感染して一定の期間、2~3週間たってから出てくる。ニューヨークでは、抗体を持っていると医療で患者と接するなど、最前線で仕事ができると考えている」
キャスターの立川志らく「抗体を持っていれば、経済を回すことができるんでしょうか」
小林教授「抗体の量が十分か、下がっていかないか注意が必要だが、可能性はある」
国山ハセン(TBSアナウンサー)「イタリアでは抗体の有無で医療関係者の配置を決めていて、抗体があれば患者に直接接する最前線に、なければ検査など後方支援に回っている。アメリカでもトランプ大統領が『抗体を持つ人は経済を回す』と言っている」
日本では先週金曜日(2020年4月17日)、加藤勝信厚生労働大臣が疫学調査を目的に今月中の検査開始を表明している。特定の地域の数千人が対象となる予定となっている。
小林教授「注意すべきなのは現段階では個人は検査をうけることができないこと」
神田愛花(フリーアナウンサー)「小さな家庭でも、抗体のある人が外回りの用事をするなど、役割分担できる」
文・みっちゃん