「麒麟がくる」正徳寺会見、マムシ道三VS大うつけ信長バトルに「しびれた~!」「信長カッコよすぎ!」と称賛の声

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   NHK大河ドラマ「麒麟がくる」は19日(2020年4月)、マムシの斎藤道三(本木雅弘)とうつけの織田信長(染谷将太)が初めて会う「聖徳寺の会見」が放送された。前半のヤマ場だ。

   道三が大広間で待っていても信長はなかなか現れない。道三がイライラし始めたころ、キッチリ正装した信長がやってきた。信長は帰蝶が用意した道三好みの衣装に着替えていたため遅れたとわびる。そして、信長は帰蝶が(川口春奈)、自分が殺されてしまうのではないかと心配していると付け加えるのだった。

  • 正徳寺会見での織田信長(NHKの番組ホームページより)
    正徳寺会見での織田信長(NHKの番組ホームページより)
  • 正徳寺会見での織田信長(NHKの番組ホームページより)

斎藤道三「信長殿はたわけじゃが、見事なたわけじゃ」

   道三は「300もの鉄砲隊を引き連れた男をどうやって討ち取るのだ」とおどける。信長は「鉄砲隊は帰蝶が仕組んだこと。私は帰蝶の手のひらで転がされている尾張一のたわけです」と笑った。道三が「ところで、家老たちを引き連れていないが」と持ちかけると、信長は二人の若者を呼んだ。土豪出身の前田利家と佐々成政だった。「この世を変えるのは家柄や血筋ではなく、実力でしょう。私たちも変わらなくてはなりません...」。

   これを聞いて道三は大いにうなずいた。「信長殿はたわけじゃが、見事なたわけじゃ。意味は帰蝶に聞いたらよかろう」。この2人の出会いのシーンにネット上では称賛の声があがった。

   「緊張の対面で、カワイイ染谷信長はどんな演技するのか?楽しみにしていました。前回いいとこ全部持っていった風の帰蝶、実はここで信長が道三に種明かしし、『あなたの考えは見透かしている』と伝えるためだったのですね。カメラワークの信長に迫力がありました。イラつく道三が小物に見えるよう遠くからで、落ち着いた信長は近くで写しました」

   「聖徳寺の会見は、文句なしによかった。すごく見応えがあった。信長がすっかり道三の心をわしづかみにした。信長がつぎに何と言うか、何と返すか、思わず集中して見入ってしまったよ。その後、信長が今川軍との戦のあと、家臣の死を見て、涙を流すのもよかった。これって、けっこう新しい信長像だと思う。こういう信長がこれから、どう描かれていくのか。期待を持たせてくれた場面だったよ」

「道三VS信長の腹の探り合い、緊張感マックスで見応えがあった」

   「帰蝶が考えた信秀の遺言がすごく効いたのだと思う。信長が、親に褒められたい一心の青年から、大人になっていた。自信とオーラを身にまとい、道三が喜びそうなことを和やかに話し、何度も帰蝶の名前を出したのは、我らは身内であることを強調したように感じた。道三には義理の息子の信長が明るく光って見えたのではないか。一方、道三は実の息子・高政の孤独には気づかない。信長を気に入ったことだけをはっきり伝える父親。深芳野が亡くなった時、深芳野を愛していたことだけは伝わってきたが、高政をどう思っているのかは不明なままで、これではわだかまりは深まるばかりだ」

   「信長を演じている染谷将太くんの演技には、童顔に似合わず、凄く狂気を感じますよね。まさしく、それが信長という人だと思います。彼をその役に抜擢したのは、間違いなく大正解ですね!」

   「染谷信長は聖徳寺の会見も誠に見事だ。これまでの信長像=精悍で豪胆で絶大なるカリスマ性、狂気、派手好きとは少し違う。無垢で純粋な少年と、狡猾な策士の二面性の演じ分けが素晴らしい。道三が陰から覗いていることを見破っていた馬上の含み笑い、前田、佐々を紹介する時のしたり顔、義父・道三と帰蝶のことを同時に思い描いての最後の屈託のない笑顔...そりゃ、道三でなくても落ちるやろと思った。史実では秀吉(佐々木蔵之介)、家康(風間俊介)より年上の信長に、1番若い染谷将太をキャスティングしたのも、少年の無垢さも描きたいがためなのだろう」

   「驚異の長台詞。目の動き、表情の作り方。すべてが文句なし。初見で道三をして油断のならぬうつけものと思わせるほどの信長の異才ぶりを見事に演じきった」

   「道三VS信長の腹の探り合い、演技力のある二人ゆえに緊張感マックスで見応えがあった。でも、でもやっぱり信長のルックスが丸顔過ぎて残念。敢えて童顔の染谷さんを選んだ心意気は分かるが、個人的にはやっぱり信長は細面で刀の様な目をしてなくちゃ...。と思ってしまう」

   「斎藤高政『父上はそれほど信長がお好きでございますか?』。斎藤道三『ああ、好きじゃ、大好きじゃ』。道三のエクスタシー、凄い!」

「光秀の存在感がないのは本能寺の変との落差を盛り上げるため?」

   一方で、主役・明智光秀(長谷川博己)の存在感がどんどん薄くなっているが、「それはそれでいいように思えてきた」という声が増えてきた。

   「麒麟がくるは明智光秀と彼を取り巻く戦国武将たちの群像劇。確かに信長や帰蝶、斎藤道三、土岐頼芸、松永久秀は一癖あって面白い。しかし肝心の光秀がどんどん透明感を増している。彼の妻の煕子も同じ。たとえ群像劇であっても、主人公がしっかり存在感を示さないと、ドラマの魅力は半減してしまう。駒の出番を少なくして、光秀の活躍を多く描いてほしい」

   「いや、光秀の妻・煕子(ひろこ)は主張しないのかと思ったら、ハッキリ帰蝶のことで嫌味を言うタイプでしたね」

   「存在感がない云々と言われていますが、長谷川博己さんの光秀がここにきてなかなか良いではないかと感じてきた。無味無臭の感じが良い意味で光秀の繊細さを出している。明智光秀はこれでいいと思えてきた」

   「ここまで、存在が完全に無害な光秀。特に際立って何か成果を上げているわけでもなく、上司の命令に従い、いい意味で平凡な中間管理職会社員のイメージ。そんな彼が、あの信長に謀反するってすごくない?と今からワクワクしています。今はまったく見えない後の謀反に至る狂気を、成し遂げんとする光秀なりの正義と覚悟を、早く見たい!だから、あえて普通の人物を描いているのかなと感じます。これは、最後に見返した時にすごい作品になる予感です」

   「同感。光秀は今のところ線が細く描かれているが、これってわざと?本能寺の変を劇的に描きたいから、その落差を強調したいがために、最初は印象薄く描いているんだろうか?」

   最後に、斎藤道三と帰蝶の親娘関係に関連してウンチクの声を紹介する。

   「戦国の姫君は皆、物として扱われた、政略結婚で不幸だったというご意見を散見します。しかし戦国大名たちも娘を愛していたと思うのです。有名なのは最上義光と北条氏康。義光は娘を豊臣秀吉に殺され家康に付きました。氏康は娘が裸足で逃走する状況を作った武田信玄と断交します。悲しい姫君の代表はお市さん(信長の妹)ですが、織田の姫君は割に愛されています。信長の娘は12人ですが、全て部下等の安全な相手に嫁がせています。危険な政略結婚には、姉妹や養女を使っているのです。対して息子ですが、信長の息子は11人ですが、天下人の息子にも関わらず4人が戦死しています」(テレビウォッチ編集部)

姉妹サイト