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「ロイヤルリムジン」全従業員600人解雇の詐欺!休業手当の代わりに失業給付もらえ

   お次もおバカの登場だ。新型コロナウイルスで疲弊している交通行政や観光業の対策に追われている国土交通省のトップである赤羽一嘉国交相(61)のことだ。国会でバス会社の経営難について聞かれ、「一件も潰さない」と答え、無責任だという批判が省内から出て「アカバカ」と呼ばれていると、社会部記者がいっている。それも公明党である。

   その赤羽国交相は4月4日、地元の兵庫県にある有馬温泉の高級旅館で開かれた、県内の旅館業や物産店の人間を集めた会合に出ていたというのである。兵庫県知事が「大阪や東京への不要不急の往来の自粛」要請を出していたが、兵庫はこの週末、感染者が急増しているのである。

   お次は「アコギ」な奴である。自民党の原田義昭前環境大臣が福岡県西部の筑紫地域の医師らに、医療用のマスクの販売案内を届け、そこには「高額になっております」という但し書きがついていたという。福岡県の業者がベトナムで生産する四層式のサージカルマスクで、販売価格は1枚110円。

   医療マスクの輸入・販売大手のファーストレイトの長谷川友彦社長は「百十円は途方もなく高額です」と嘆息している。<「政治家が地元への影響力を行使して一部の業者に不当に儲けさせているとすれば、倫理上の問題があると指摘を受けかねない行為です」(郷原信郎弁護士)>。こういうのを「火事場泥棒」というのである。

   続いては、「詐欺師」とでもいうしかない。4月7日に、東京のタクシー会社「ロイヤルリムジングループ」の金子健作社長は、全従業員約600人全員を解雇すると発表した。理由は、会社側が休ませて休業手当を払うより、解雇して雇用保険の失業給付を受けたほうがいいと判断したためだといった。 コロナ騒ぎが終息すれば再雇用したいといったため、「社員のことを考えている」と評価するメディアもあったが、解雇された人たちから、おかしいという声が上がったのは当然だろう。

   解雇された一人によれば、8日以降、社長は解雇という言葉を一切口にしていないという。その代わりに、失業給付をすみやかに申請するためだと、「退職合意書」にサインさせたそうだ。解雇の場合は、少なくとも30日前に解雇予告をしなければならず、行わない場合は30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う義務がある。そうでないと「不当解雇」にあたる可能性があるのだ。

   労働問題に詳しい佐々木亮弁護士は、「従業員の事実誤認を促して退職に追い込んだ印象で、経営責任を放棄した極めて悪質な事例です」と厳しいいい方をしている。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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