古山裕一(窪田正孝)はダンスホールの踊り子の志津(堀田真由)から食事に誘われた。川俣銀行の同僚たちは、このデートを機に2人をくっつけようと作戦を練る。中心になったのは「恋愛のエキスパート」こと、菊池昌子(堀内敬子)だ。「きれいで経験豊富なレディ。片や恋愛未経験のボーイ。この2人をつなぐためには、接吻しかねえわ。いきなり、がいいわ。女はドキドキしたい生き物なの」
おどおどする裕一をよそに、同僚たちによる打ち合わせはどんどん進んでいった。そして当日、「接吻大作戦」はレストランでデートするところまではうまくいったのだが、最後の最後で失敗した。同僚たちは傘で志津をつまずかせて裕一の腕の中に倒れ込ませたのだが、裕一の思い切りがつかなかったのだ。
あのガキ大将・村野鉄男に再会!「音楽やめて、女にうつつを抜かしているとは」
接吻はできなかったけれど、志津を見送った後、裕一がデートの余韻に浸ってニヤニヤとしていると、1人の男性が近づいてきた。小学校時代に「乃木大将」と呼ばれていた、村野鉄男(中村蒼)だった。父親らと夜逃げして以来だ。鉄男は新聞記者をしていて、たまたま取材でレストランに来ていて、一部始終を見ていたのだ。
鉄男「何やってんだ、お前。音楽は? 銀行なんかに住んで、女にうつつ抜がして」
裕一「家族のためだよ。仕方ないんだ」
鉄男「俺は、お前の言葉信じてまだ詩を書いている。俺が詩を書き、お前が曲を作る。そんな夢を見ていたけど、それもまた夢だな」
その翌日、裕一の恋はあっけなく終わる。裕一は勇気を振り絞って志津に好きだと告白したが、志津は自分の正体を明かすとさっさと去って行った。志津は小学校の同級生で、お坊ちゃまの裕一に気があるようなそぶりをして、からかっていたのだった。(NHK総合あさ8時)