院内感染広げる「隠れコロナ患者」普通の風邪だと思って来院してウイルスばらまき

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   新型コロナウイルスの院内感染が多発している。17人の集団感染が判明した富山市民病院では、500人の看護師のうち約100人が自宅待機中だ。病院事業管理者の石田陽一氏は「家に帰らず車中泊をしている職員もいます。お子さんを預けられなくなったりして、病院に出てこられなくなる職員が増えれば、医療崩壊を招いてしまいます」と、涙ながらに訴えた。

   東京でも病院内の集団感染が相次いでいる。14日(2020年4月)には、重症患者も受け入れる第一種感染症指定医療機関の都立墨東病院で、4人の感染者が確認された。新型コロナに対応する病棟ではなく、一般の病棟でだった。別の病気だと思って来院した「隠れコロナ」だった可能性がある。

   昭和大学医学部客員教授の二木芳人医師は、「新型コロナ専用病棟はきちんと感染対策が取られているので、そこからウイルスが漏れ出すことはないでしょう。コロナ専用の病床は、重症者や中等症患者を仕分けをきちんとすれば、今のところ足ります。軽症者をホテルに移すなどの作業を大急ぎでやらないといけない」と指摘する。

高性能マスクすらない開業医は戦々恐々

   都内では、医療機関が新型コロナの疑いがある患者受け入れを断り、救急車に乗ったままたらい回しになるケースが相次いでいる。中央区の40代男性は高熱で救急搬送されたものの、約40の医療機関から受け入れを断られた。

   二木医師「いちばん大事なのは、センターを作って感染が疑われる患者を集め、医師が交代で診察に当たることです。そうしないと、マスクすらない状態で、開業医の先生も大変不安だと思います」

   司会の小倉智昭「人工透析の方などは、週に何回か必ず病院に行かないと命にかかわります。そういう病院で院内感染が出ると本当に怖いですよ」

   二木医師「今までは当たり前のように救えていた患者が、ほかの病気で命を落とされるという事態になりかねません」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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