朝ドラ「エール」はスタンド・バイ・ミーだ!初の「男の子の友情物語」に感動の渦「子役が凄すぎ」「『俺は筋は通す男だ』に泣けた...」

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   NHK連続テレビ小説「エール」で、主人公・古山裕一(石田星空)をめぐる幼なじみの村野鉄男(込江大牙)や佐藤久志(山口太幹)ら少年同士の友情物語が素晴らしいという称賛の声があがっている。

   子役たちが生き生きとしているというのだ。インターネット上で特に話題になったのは、裕一が学校へ行こうとすると、通学途中の道に鉄男が現れるシーン。鉄男は「俺は筋を通す男だ」と言うと「悪かった」と頭を下げて、カバンと自分で修理したハーモニカを裕一に差し出す。これに裕一は「ありがとう」と応えると、鉄男に対して笑顔を見せる......。

 

   いじめられっ子の裕一とガキ大将の鉄男のやりとりに、ネット上には「友情が芽生えた」「不器用な友情が切なくて泣けた」などの声が殺到した。ちなみに実在のモデルでは、鉄男はその後、作詞家として大成する。そして、県会議員の息子の久志は人気歌手になる。作曲家として成功する裕一と合わせて「昭和歌謡界の福島の三羽烏」になるのだ。

  • 裕一(左)にハーモニカを返す鉄男(NHK「エール」の公式ホームページより)
    裕一(左)にハーモニカを返す鉄男(NHK「エール」の公式ホームページより)
  • 裕一(左)にハーモニカを返す鉄男(NHK「エール」の公式ホームページより)

「鉄男が頭を下げた。これほど心を打つ謝る姿を見たことがない」

   ネット上ではこんな称賛の声が相次いでいる。

   「子役達の演技は突っ込み様がないくらい完璧。すごい上手い訳ではないのだ。自然なのだ。裕一、鉄男、久志、音。輝いている。話も面白い」

   「男の子たちの朝ドラ、すごく良い。定番の女の子主役の朝ドラとは全然違う良さが、今日の回からグッと深みを増して心に沁みて、涙腺刺激された。元気に明るくガチャガチャと騒々しく、というのではない深さも暗さも好き。いじめも虐待も貧困も、このドラマには必要なエピソードなのだと受け止められる。鉄男と裕一、凄い。もう表情だけでも心に訴えてくる。この二人をずっとずっと見ていたい。久志のスパイスも効いているし、藤堂先生の存在も本当に良いし、このドラマ大好きになった」

   「夜逃げで山中に休む鉄男の家族。山の頂で鉄男の詩に曲を付けてハーモニカで吹く。2人を合わさずに、山頂から見下ろす裕一。地を見つめる鉄男。実際には聞こえない浮世小路行進曲がエールとなる展開。洒落ているね。ナレーションは相変わらず語り過ぎている点が惜しい。ハーモニカで終わり、『つづく。』なら、余韻があり良かったかもね」

   「夜逃げして焚き火の前の鉄男くんが、『スタンド・バイ・ミー』のクリスに見えてしまった」

   「鉄男が、主人公に深々と頭を下げて謝るシーン。私は、これほど心を打つ、人が謝る姿を、実社会においては無論のこと、暫く見たことがなかったように思う。しかも日頃、自分が馬鹿にして嫌っていた相手にである。不覚にも、この橋上の二人の少年のシーンを見て、涙が出るのをどうしようもなかった」

「いつもパッ消える久志君が絶妙のスパイスになっている」

   「鉄男の書いた趣深い詩。空にかかれし満月の 地上に落ちて はかなくも 光里包みて 紅燈(こうとう)の 小袖を濡らす 涙雨......紅燈の『こ』と小袖の『こ』。韻を踏む、とまでには至っていませんが、当然ながら孤独の『こ』と連関している。この幼さ、脆さ、危うさといった未完全な部分をしっかりと描いているからこそ、子役の皆さんの存在感が、胸を打つのだなあ」

   「明日の食うもんの心配した事があっか?俺は毎日だ!でも、俺は乞食じゃねえ!泣かせますね。昔の子供は強かった。99で死んだ婆ちゃんが大正5年生まれだったから、それより前の時代の少年です。こういう人たちが作ってきた日本に生を受けて幸せだなあなんて思いました。頑張らなくちゃなんて思います」

   「裕福な家庭と貧困な家庭の子供が、今後、どういう風に絆を結んでいくのか。 久しぶりの男の子の物語も良いですねえ。 早く、次の物語が観たい。 ああ、待ち遠しい」

   「鉄男と裕一がやっと友達になったと思ったら、まさかの鉄男一家の夜逃げ。裕一もショックだったでしょうが、鉄男はどれほど悔しかったでしょうか。もう鉄男を演じる込江大牙君にウルウルしています。『俺は筋は通す男だ』。この台詞に泣きました。こんなに小さいのに大きな苦労を背負わされて。でも、天賦の詩作の才能を与えられ、音楽の先生に認められ励まされ、裕一とは無二の親友となり、生涯の作詞作曲のパートーナーとなると今日聞いて本当にホッとしました」

   もう一人の少年、久志にもこんな声が。

   「いつもパッ消える久志君。このようなデフォルメを超えた脚色や演出は、一つ間違えばドラマを壊すこともありますが、とても活きていると思います!久志くんのセリフは、間接的に視聴者にも伏線を張り巡らしていく役割も担っているようですね。キャラクターの作り込みが明確かつ精緻で、各々のキャラに合ったデフォルメがドラマをうまく盛り上げてくれていると思います」

   最後にこんな声を紹介する。

   「朝ドラにわくわくさせられるのは何年ぶりだろう。男の主役同士の友情が描かれたのって初めて見たような気がします。これからも楽しみです。物語の展開に無駄がなく、ひとりひとりが生きている。中でも、個性豊かな3人の子役たちと藤堂先生から目が離せない。このままのクオリティが続くことを願っている」(テレビウォッチ編集部)

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