2018年4月クールのシーズン3放送後、今年1月までに計8本のスペシャルドラマが放送された超人気ドラマが今春、「木曜ミステリー」の連続ドラマとして帰ってきた。
東京・新宿区内にある標高44・6メートルの箱根山は都立戸山公園内にあり、山手線の内側で最も高い山だ。江戸時代に尾張徳川家の下屋敷だったときに人の手で築かれた。その箱根山で4月1日朝、関東新聞社会部記者・小柴石輝(吉満寛人)の遺体が見つかった。小柴の上司である社会部デスク・岡泰子(宮本真希)が第1発見者として通報してきた。
警視庁捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)は「エイブリル・フールに嘘をついて殺された」と聞いて現場に急行する。小柴は何者かに突き飛ばされ、縁石で頭部を強打し死亡したらしい。遺体の右手には、なぜか黒い日傘が握られていた。
記者は山手線の内側で最も高い山で殺されていた
岡によると、小柴はエイプリルフールに掲載するフェイクニュースを執筆する予定だったが、深夜0時をすぎても連絡がなかった。岡は朝になって、深夜1時に小柴から「記事のことで話がしたい。箱根山に来てほしい」とのメールが入っていたことに気づき、現場にやって来て遺体を発見したという。通報する際、現場から走り去る女の姿を見たとも証言した。
新宿中央署に捜査本部を設置した大岩は、同署刑事課に配属されたばかりの新人刑事・妹尾萩(いもお・はぎ=三吉彩花)らと捜査を開始。妹尾は帰国子女で、忖度できない性格。「大福」こと平井真琴警部補(斉藤由貴)に憧れて警視庁に入ったことから、大岩は妹尾に「おはぎ」というニックネームを付けた。
やがて、小柴が死の直前に「新宿でマンモスの化石が発見された」というフェイクニュースの原稿を書き上げていたことが分かった。だが、その記事は「女性用ネックレスが同時に発見された」との謎の文言で締めくくられ、2017年製ネックレスの詳細なイラストとマンモスに跨がる女性の想像図まで描かれていた。
現場周辺の防犯カメラを調べたところ、岡の証言通り、現場から逃走する女の姿が写っていた。しかも、同じ女が死亡推定時刻の深夜1時ごろ、現場近くにいたことも判明した。女が身に着けていたコートの刺繍に注目した妹尾は、有名ファッションデザイナー・今田美蓮(松下由樹)にたどり着く。しかも、1年前に失踪した彼女の夫が小柴の同僚だったことも浮上し、捜査本部はガ然、色めき立つ。
しかし、今田は「その時間は葛西の自宅にいた」とアリバイを主張し、今田と同じパーティーに参加していたという会社経営者・澤矢要(窪塚俊介)がそれを裏付けた。捜査は振り出しに戻り、大岩は並みいる捜査員たちを前に「我々は愚直に真実を追い求めることを絶対に諦めてはならない」と檄を飛ばす。
小柴が殺害された原因は彼が執筆したフェイクニュースにあるとにらんだ大岩は、「女性用ネックレス」の真相を確かめるため、遺体発見現場一帯の大規模な『発掘』を指示する。一方、妹尾は澤矢の証言に疑問を抱き、捜査を進めたところ......。(よる8時放送)
寒山