<エール>(第5話・4月3日金曜放送)
「裕一くんには類まれな音楽の才能があります!」担任の藤堂先生から聞き、父の三郎は大喜びだ

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   古山裕一(石田星空)は「北原白秋の詩に曲をつける」という宿題のために、早起きをして学校の唱歌室に向かった。オルガンを前に、川俣での出来事が頭の中を駆け巡る。教会で聖歌を歌っていた女の子の楽しそうな顔も。裕一はオルガンの音を拾っては取りつかれたように黒板に音符を書き始めた。

   黒板に書かれた曲を見た担任教師の藤堂清晴(森山直太朗)は、息を飲んだ。すぐに裕一の父・三郎(唐沢寿明)が店長を務める呉服店「喜多一」に向かい、三郎と母・まさ(菊池桃子)に裕一が類まれな音楽の才能を秘めていることを伝えた。

   藤堂から話を聞いた三郎は喜んだ。そして、裕一に話す。「人よりほんの少し努力するのがつらくなくて、ほんの少し簡単にできること。それがお前の得意なものだ。それが見つかればしがみつけ。必ず道は開く」

ガキ大将の鉄男にも人に言いたくない秘密があった

   ある日、裕一は学校一の悪童と呼ばれる村野鉄男(込江大牙)が、農家の男に突き飛ばされているのを目撃した。どうやら、鉄男が売った魚が腐っていたらしい。鉄男が去った後に、ボロボロの表紙の「古今和歌集」が落ちていた。

   裕一は「古今和歌集」を鉄男に返そうと古ぼけた長屋が並ぶ周辺を歩いていると、1軒の家から男の怒鳴り声が聞こえ、鉄男が放り出された。口から血を流している。続いて現れたのは、鬼の形相をした父親の善治(山本浩司)だ。這いつくばって泣く鉄男の姿を見て、裕一はショックで固まった。(NHK総合あさ8時)

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