マスクが足りないと言われてから1か月もたつのに、相変わらず店頭にない。安倍内閣はメーカーに増産を指示しているというが、どこまで本気で取り組んでいるのか。しかし、巷には「マスク」のタイガーマスクがいるらしい。
岩手県一関市の一関看護専門学校を先月23日(2020年3月)、40歳くらいの細身の男性が訪れた。差し出したのは、「個人輸入したものだ」というマスク100枚だった。応対した副学校長の伊藤信子さんが「消毒剤もないんです」といったところ、「あります。持ってまいります」と9本を届けてくれたという。
男性は名前を名乗らず、マスクと一緒に残していった手紙は、「医師会、医師の皆様 日々感謝いたしております」とあり、署名は「嘴平伊之助」となっていた。人気漫画、「鬼滅の刃」の登場人物だ。
伊藤さんは「はしびらいのすけ、と読むんだそうで、どいつもこいつも俺が助けてやると、威勢のいい人なんだそうです」という。
同じ人物とみられる男性は、一関病院にも現れた。マスク135枚を持ってきて、その時のメモの名前は「タイガー白マスク伊達な夫(だてなおと)」とあった。さらに100枚寄付して、その時の名前は「我妻善逸」で、これも「鬼滅の刃」の登場人物だった。
一関病院の佐藤隆次院長は「感謝の気持ちを、地域のみなさんに還元したい」といっている。
新潟・弥彦村には8000枚!村民全員に1枚ずつ
新潟でもあった。新潟・弥彦村に匿名でマスク8000枚が届けられた。この8000という数字は意味があって、村の人口が7990人なので、村民1人に1枚づつということだった。村の担当者は、「ものがない中、8000枚。しかも名前を出さないでというのが、かっこいいですね。日本人はいいなと思います」と話している。
新潟が地元の金子恵美(元衆院議員)は「弥彦神社があるところです。持てる者が困ってる者に手を差し伸べるのは、日本人の情ですね」
実は東京でも匿名の民間団体から「子ども用のマスク20万枚」が届いていた。都は62区市町村に配布済みだそうだ。
司会の小倉智昭「これは、業者さんですかね」
山崎夕貴キャスター「一部は直接都に持ち込まれ、残りは倉庫にあったということです」