生涯に4500曲を作曲した古関裕而夫婦を描いたNHK連続テレビ小説「エール」(総合あさ8時)で、志村けんは大正・昭和の大御所作曲家・山田耕筰がモデルの小山田耕三を演じているが、どんな出演場面なのか。
主人公の古山裕一(窪田正孝)の才能に驚いたヒロイン・音(二階堂ふみ)の音楽教師が「本当に独学なの?」と聞き、古山が「ほとんど小山田耕三先生の本で、学びました」と答える5月1日(2020年)放送のシーンで初めて名前が登場する。その後、古山の演奏会が新聞に取り上げられ、小山田の耳にも名前が届いてレコード会社に推薦する。
古山はレコード会社の専属作曲家に採用され、そこのサロンで初めて憧れの小山田と会う。ここで志村と窪田が絡む。それをきっかけに、「推薦してくれた小山田先生の顔に泥を塗るわけにはいかない」と張り切り、古山は次々とヒットを飛ばした。
二人の確執はどうなってしまうのか......残念!収録はそこまで
古山は小山田を師と仰ぐが、小山田は古山の多才ぶりに次第に嫉妬するようになる。自信満々で見せに来た交響曲は見向きもせず、オペラ歌手が古山の歌謡曲を歌おうとすると妨害するようになっていった。はたして、二人の確執はどうなるのか......というところまでで、志村の収録は終わってしまった。
古関は「勝って来るぞと勇ましく」の『露営の歌』など戦時歌謡も数多く作曲しているが、当時、音楽挺身隊を結成して戦争気分を煽り、戦後に戦犯と批判された山田から求められ、渋々引き受けることはなかったか。そのあたりの志村と窪田のシーンも見たかった。(テレビウォッチ編集部)