新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、東京五輪・パラリンピック延期が決定的になってきた。問題は、延期するならいつ開催するのが理想なのか、という点に焦点がうつってきた。
スポーツライターの小林信也さんは「今年(2020年)の10~11月にすべきだ。来年では選手のピークがずれてしまい、パフォーマンスに影響が出る」と話す。東邦大学感染制御学の小林寅喆(こばやし・いんてつ)教授も「夏頃、新型コロナの状況が好転する可能性がある」と話し、秋以降の開催が理想と見ている。
また、アメリカ陸上界のレジェンド、カール・ルイス氏(58)は「冬季五輪のある年に移せば、祝祭の五輪イヤーになる」と2年延期を支持している。
「1年後は会場がない。2年後は経費が膨れ上がる」
しかし、元厚生労働相の舛添要一氏は「中止は避けられないのでは」と話す。年内は新型コロナが終息しておらず、1年後は会場が空いていない。2年後になると経費がさらに膨れ上がる」というのがその理由だ。
キャスターの立川志らくは「聖火リレーも車でランタンを運ぶと言っているけど、それはいいんですか?完全な形でやると言うなら聖火もちゃんとやらないと」と疑問を投げかけた。
小林さんは「聖火リレーの判断を見ても日本の組織委員会の姿勢がすごく崩れているのが分かる。車で聖火移動してなんの意味があるのか。一般の人の五輪に対する思いとだいぶずれていますね。できれば一筆書きで一つの聖火をつなぐのが理想ですが、例えば5か所くらいから一斉にスタートしてもいいわけですし、そういう柔軟性のなさが今、大きな問題になっています」
志らく「舛添さんも言っていましたが、会場の問題もある。ちっぽけな落語界ですら来年に延期しようとするともう会場がない」
小林さん「それは大変難しい問題です。森喜朗会長も2020年の開催にこだわっていました。今年できなかったら中止という決断が浮上する可能性が出てきます」