新型コロナウイルスの感染拡大で日本中がイベント自粛のさなか、日本テレビ(写真・東京汐留の同社社屋)の小杉善信社長が23日(2020年3月)の定例会見で、「『24時間テレビ』は必ずやります。使命感を持っています」と発言したことが、ネット上で猛批判を浴びている。
24日付の各スポーツ紙によると、「24時間テレビ」は日本テレビの毎年恒例の夏の一大イベント。多くの一般視聴者が観覧する会場にメインステージを組んだり、全国各地でのロケを行なったり、中継も多い。新型コロナウイルスの感染拡大以降は、NHKや民放各局も街頭ロケを控えるなどの状況が続いている。
そんなウイルス感染の終息が見えない状況で「24時間テレビはやるのか?」と記者が質問すると、小杉社長は「もちろん、はい。やらないといけないという、我々も使命感を持っておりますので」と強調した。そして、「どういう形になろうが必ずやるというふうに考えております」と付け加えた。
「使命感ではなく、収益として必須ということでは?」
この小杉善信社長の発言と日本テレビの姿勢について、ネット上ではこんな批判が相次いでいる。
「使命感?自身は高見の見物で済むけど、現場の人々は感染リスクを負うことになる。それが社長の使命感って、ちょっと違うんじゃない?他のやり方を考えるのが経営者の使命だと思うのだが...」
「一カ所に人を集めない方が地球を救うのでは」
「同じ時期にやるオリンピックも延期になりそうなのですよ。よくもまあ、新型コロナの報道を続けてこられたものだなあ。他のイベントには自粛を煽り、自社のイベントでは使命感?感染を広げない使命感を持ってくださいよ。報道しているメディアが一番理解していない」
「その使命感はどこからくるの。マラソンだって感動を演出している時点で視聴者はドン引きしているし、チャリティーもテレビで放映という形にしなくても芸能人の力を借りれば出来るんじゃないかな? それともギャラが発生している時点で番組として成り立たせないとダメ? それってチャリティーになるの? もう最近は自己満足番組にしか見えないけどね」
「子供のころ、20、30年前は、黒柳徹子さんがアフリカの飢えた子のレポートをしたりして意義あったけど、最近は『善意の押し付け』を通り越して、『無理やり感動感』とやっている人たちの自己満足感が半端ないのでは? むしろ、感染防止のため、みんなが家で24時間テレビを見るような質の高い高視聴率番組の制作の使命があると思います。応援しています」
「使命感ではなく、収益として必須ということでは? 24時間テレビのスポンサー企業が支払う額は、レギュラー放送時より高いと聞きます。日テレにとってはドル箱番組でしょう。だからといって、感染症を広げていいわけはありません。無観客のスタジオで、主演者全員マスクをつけてやりますか?」
最後にこんな意見も。
「社長さんがマラソンするなら見ようかって気になる。それくらいの意思や決意があるならやればよいと思う。東京オリンピックも延期になりそうだから、どうせなら、国立競技場で開催して、東京のマラソンコースを24時間マラソンにして、社長がサライを歌って、集まった金を感染症対策として寄付してほしい」(テレビウォッチ編集部)