元NHK相澤冬樹が放った渾身のスクープ。「森友」で自殺に追い込まれた財務省職員赤木の遺書がもっと早く出ていれば安倍に大打撃になったのに!

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朝日と東京は一面トップ。読売は第二社会面に小さく載せただけ。読売はメディアとして恥ずかしくはないのか

   赤木の遺言を無にせず、第2、第3の相澤記者が出て来こなくては、彼も浮かばれまい。

   今朝の朝日新聞と東京新聞は一面トップでこれを報じていたが、読売新聞は第二社会面に小さく載せただけである。読売新聞はメディアとして恥ずかしくはないのだろうか。

   恥ずかしいといえば、今日発売の週刊現代を、迷った末に買うのをやめたのも、現代OBとして恥ずかしく感じたからである。今週の週刊文春を見て、週刊現代の編集部員たちは何も感じないのだろうか。時代と切り結べとまではいわないが、巻頭が「人生は最後に間違える」というヒマネタ特集では、週刊と名乗るのをやめるべきではないか。

   コロナ関連はやってはいるが、「医者がためらいながらも出している薬」「偏差値70の有名私大ミスコン優勝者 初のAV現場」「涙は心の汗だ 僕らは青春ドラマで大きくなった」という特集を、部員たちは喜々としてやっているのだろうか。520円も出して買う読者がどれほどいるのだろう。

   今度こういう企画をやったらいい。「520円で買えるモノ大特集」。牛丼ならお釣りがくる。安い居酒屋なら、日本酒が2合と少し飲める。平野啓一郎の『マチネの終わりに』(文春文庫)はKindle版だと468円だ。いかに520円が"理不尽"な値段か、考えたほうがいい。

   ところで、新型コロナウイルスの感染拡大は衰えを見せず、安倍首相の最後の悲願である東京オリンピック・パラリンピックも、開催、中止、延期で揺れている。

   週刊新潮は「五輪は消滅」とタイトルを打ち、IOCのバッハ会長やトランプ大統領の、「世界保健機関(WHO)の助言に従う」、「無観客で開催するよりも1年延長する方が良い選択肢だ」という発言で、「中止・延期」が現実味を帯びてきたと報じている。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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