NHK連続テレビ小説「なっちゃんの写真館」(1980年)のモデルになった徳島市の立木写真館が自己破産した。カメラマンの立木義浩さんの実家だ。最近は、結婚や七五三、誕生日などの記念写真をスタジオで撮ってもらわなくなったことに加え、デジタルカメラの高性能化やスマホで簡単に高画質の写真が撮れるようになって需要が急減していた。負債額は4億7000万円。
第一次世界大戦中にドイツ兵捕虜がアジアで初めて「第九」演奏
立木写真館は1883年(明治16年)に創業し、第一次世界大戦のときに、近くに収容されていたドイツ兵捕虜が演奏会を開いたこともある。捕虜たちは収容所でも、アジアで初めてベートーベンの「第九」を演奏した。
朝ドラ「なちゃんの写真館」は、立木義浩さんの母親で、親から写真館を継いだ立木香都子の半生をさわやかに描いた。ヒロインは星野知子。萬田久子や役所広司のデビュー作品でもあった。(テレビウォッチ編集部)