「これからの1~2週間が瀬戸際」――。安倍首相は新型コロナウイルス対策の見通しについて、このように繰り返していたが、きのう9日(2020年3月)でちょうど2週間だった。その発言は先月24日(2020年2月)の政府の専門家会議の見解が元になっていた。昨夜の専門家会議の記者会見で尾身茂・副座長は現時点に関して、「感染者の数は増加傾向にあるが、爆発的な感染状況には進んでおらず、一定程度持ちこたえているのではないか」と新たに見解を示した。
「一斉休校や外出自粛の対策は継続すべきか、それとも緩めても大丈夫か」と質問されると、「今回の新型コロナウイルス感染症では、潜伏期間は平均約5日間、発病から報告まで平均8日間、その後約1週間かけて対策の効果を判断する。したがって3月19日(2020年)ごろには、その結果を発表できる予定だ」と見通しを述べた。
「インフルのように暖かくなると消えるウイルスではない」
「19日になれば、屋外イベントやスポーツ観戦、テーマパークの再開のめどはわかるのか」と聞かれると、「今よりは(明確になる)ということですね」
とはいえ、今後の見通しについては、「国内での流行を抑制できたとしても、しばらくはいつ再流行してもおかしくない状況が続くと見込まれる」とも述べ、専門家会議メンバーの日本感染症学会理事長・舘田一博氏は「インフルエンザのように、暖かくなってくると消えてしまうようなウイルスではない。数ヶ月~半年、もしかしたら年を越えるかも知れない」と長期的な可能性を示唆した。
司会の小倉智昭「野党も、メディアも、瀬戸際がいつからいつかなど、ちょっと細かいところにこだわり過ぎていませんか」
日本時間きょう10日(2020年)未明、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長が記者会見で、「現在、新型コロナウイルスは多くの国で根付いており、パンデミック(世界的大流行)の脅威が現実味を帯びてきた」と警告した。一方で、「しかし、制御可能なパンデミックとして初のケースとなるだろう。我々は新型ウイルスに翻弄されない」と述べた。
カズレーザー(お笑いタレント)「どういう方法でパンデミックを制御するのか、注目したいですね」