週刊イースト編集部の記者・真壁ケイト(吉高由里子)はライバル誌の記事で、無差別殺人犯・乃十阿徹(のとあ・とおる)(小林薫)が愛人の映画評論家・真壁杏南(秋吉久美子)に産ませた娘だと世間に暴露された。乃十阿の裁判の国選弁護人だった弁護士・高村(平田満)はケイトに「30年前の無差別殺人事件は、乃十阿の当時3歳だった息子がハーブティーを作る母親の真似をして、キャンプ場の共同飲料タンクに毒草のハリヒメソウを投入した可能性がある」「乃十阿は息子を守るために嘘の自供をしたのかもしれない」との推理を披露した。
警察に話したが、すでに乃十阿が自供していたため無視され、そのまま闇に埋もれていたのだ。真相を探ろうと、ケイトは乃十阿の息子が暮らすドイツ南部の都市ローテンブルクに飛んだ。その息子はそこで結婚し、子供もいる家庭を築いていた。
妻子ある尾高から「結婚しよう」と告白されて...
真相をつかめないまま帰国したケイトを待っていた編集長・岩谷進(佐々木蔵之介)は、事件の真相について手記を書くようケイトに迫る。だが、ケイトは、乃十阿が生涯をかけて守ろうとした秘密を暴き、その息子の人生までも狂わせる記事を書くことに抵抗する。岩谷は「だったら、俺たちが書く」と言い、編集部の選抜チームで30年前の事件の真相の裏取りに動く。
すると、ケイトの同僚記者・小野寺明人(今井隆文)が「事件当時、乃十阿の奥さんは『夫の愛人には子供までいるようだ。頭がおかしくなる』と言っていた」との情報をつかんできた。ケイトこそが、その『愛人の子供』だった。さらに、飲料タンクに何かを投入している子供が写っている写真も出てきて、高村弁護士の推理を裏付けた。
自分と母親の杏南が事件に関係していたことを知って激しく動揺するケイトだったが、乃十阿が隠している秘密はそれだけではなかった!?
一方、ケイトの元恋人で妻子あるカメラマン・尾高由一郎(柄本佑)は「話したいことがある」とケイトを仕事場に呼び出し、「真実に突っ込んでいくケイトが好きなんだ。結婚しよう」と告白する。
記者としても人間としても大きな転機に直面したケイトは、悩み抜いた末にある決断を下す。母親の杏南は死の直前、ケイトに「ケイちゃんのお父さんはキアヌ・リーブス」という謎の言葉を残した。そして、ケイトもまた「キアヌ・リーブスに会いに行く」との謎の言葉を残して編集部を後にするのだった。(よる10時放送)
寒山