NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(写真・NHKホームページより)は8日(2020年3月)に第8話が放送され、染谷将太演じる織田信長が本格的に登場し、明智光秀(長谷川博己)と運命の出会いを果たした。
ネット上では、「こんなお子ちゃま信長見たことない」「いやいや魚を切り売りするとは何と斬新な信長!」と話題沸騰になっている。
「このベビーフェイスで残虐な信長になるわけ?」
第8話は「同盟のゆくえ」は、漁から帰った信長が獲った大魚を自らさばき、「1切れ1文じゃ。市に持っていけば高く売れるぞ」と庶民たちに大盤振る舞いをして、感謝される。その場にいた光秀に対しても「おまえは要らぬのか?」と声を掛けるが、光秀は遠慮する。2人の視線が交わる。信長が立ち去ると、光秀は「織田信長。奇妙な男じゃ」とつぶやくのだった。
ネット上では「可愛すぎる」信長に驚きの声が多かった。
「ずいぶんカワイイ顔した信長だな。このベビーフェイスで残虐な信長なわけね。それはそれで怖い」
「お子ちゃま顔で迫力まったくなし。キャスティングおかしいでしょ!大河史上最悪の信長になりそう」
「浦島太郎? 領民に魚を安く提供するんだよな? このワンシーンは従来の信長像ではなく、あくまで民・領民を大切に扱う新しい信長像を一瞬で植え付けようとしている」
「染谷くんがここからどうやって狂気を感じさせてくれる信長を演じてくれるか期待」
「サメでも捕獲させるかと思ったらボラだったのがスゴイ!」
その一方で、非常によく練られた登場の仕方だと感心する声が多かった。
「信長の登場のさせ方がスゴイ。銛(モリ)を手にしていた遠景から、常人では計り知れないサメの捕獲でもさせて、あっと言わせる不気味さで人物造形してくると予測したら見事に空振り。大きなボラを市場に持ち込めば、高く売れるぞと浜辺で切り捌く。卓越した流通観念をサラッと描く見せ方に衝撃が隠されている脚本。やはり凄い」
「これからの楽しみは、これまでにないあの信長の魅力にかかっていそうだ。織田の御曹子でありながら釣った魚を捌いて売るという商才に長けたユニークさが天才性と狂気につながる様を十兵衛の目を通して語られるなら興味深い」
「ちっちゃい信長に先週ガッカリしたけど、今回一瞬見せた目力、光秀を見抜いた感の眼差しに、これはイイかも!と惹きつけられた。今まで見たことない斬新な信長を見せてくれそうな目の演技」
「でっかい魚だったが、信長が直接市場で売らない描写にはハッとした。斎藤道三の親父殿が油を売り歩いていたのとは身分が違うのだ。うつけであってもそれなりの思慮分別があることを言外に伝える場面で、光秀は主君から油売りの話を聞き知っていて、その対比で、こいつはただのうつけではないと悟ったのだろう。脚本なかなか深いぞ」
そして、染谷信長にこんな期待の声が――。
「今回の大河はこれまでの信長像を捨てるという。染谷将太は天才なのでこの大河が終わる頃には、皆、染谷将太の信長に拍手を送ることになるだろう。私も信長ファンなので、これまでのステレオタイプな信長を見たい気持ちもあるし、その画なら安心だとも思う。でも、そうじゃない信長像を脚本家以下キャストが作っていくというのなら是非楽しみたい」
「帰蝶のラストの不敵な笑みは、信長を殺す気?」
今回は、信長に婚礼をドタキャンされた帰蝶がラストに浮かべた謎の笑みにも議論沸騰が。
「本能寺の変で信長が最期に語ったとされる『是非もなし』。同じセリフを光秀から輿入れを勧められた時に帰蝶が言ったね。伏線とも取れる光秀なら裏切りも仕方がない!と思わせる帰蝶のセリフ。麒麟面白すぎる!」
「織田家に嫁いだ帰蝶のラストの不敵な笑みは、帰蝶は父親の道三が夫の土岐頼純を毒殺するのを見ているので、夫の信長が本当のうつけだったら、毒を盛って殺してやると思っているのでは」
「いやいや違うでしょう。馬の嘶きを聞きながらの帰蝶のラストの笑みは、信長という人物に面白味を感じて大いに興味が湧いてきたのです。来週の出会いが楽しみになりました」(テレビウォッチ編集部)