マラソンの東京五輪男子代表選考レースの一つとして1日(2020年3月)行われた東京マラソンで、大迫傑選手(28・ナイキ)が2時間5分29秒と自身の持つ日本記録を更新。日本勢最高の4位に入り、代表に大きく近づいた。
レースはスタート直後から日本記録更新をうかがうハイペースで進んだ。大迫は22キロ過ぎに一度は先頭集団から遅れるが、32キロ付近で再び追いつき、日本人トップを走っていた井上大仁選手を抜き返す。終盤は脇腹を押さえるシーンも見られたがラストスパート、最後はガッツポーズを見せながらゴールした。
レース終了後、大迫は「MGCで3番になってから非常に苦しい戦いだったんですけど、しっかり走りを見せられて良かったです」と涙ながらにインタビューに応えた。
自粛を呼びかけたが沿道に7万人、コロナが心配だ
大迫は日本記録更新の報奨金1億円も手にしたが、その使い道としてランニングスクールや自ら主催する大会の創設、ケニアに合宿所を建設し、学生たちに拠点を提供するなど、これから育っていく選手のために使うと語った。
モーニングショーでは観客の動向にも着目した。新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、主催者は応援の自粛を呼びかけたが、沿道には7万人が集まった。観衆たちは手袋や消毒液、マスクに除菌シートと万全の対策をしていたが、ネット上では「イベント自粛を促しているなかの開催に人が集まっている」「卒業式中止など子どもが我慢しているのに」といった厳しい意見も相次いだ。
石原良純(気象予報士、タレント)「すごいレースでした。ゴールはほろっときました。あれだけ遅れても取り返せる。レース展開によっては挽回できるとなると、五輪で日本選手にもチャンスがある」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「僕が注目していたのは沿道の観衆の数。去年69万人、今年7万だが、それでも10分の1の人は行くのですね。マラソン好きって多いんだなあ」