新型コロナウイルスへの感染を防ごうとマスク活用が広がっているけれど、ポイ捨ても目立つようになった。「道端に落ちていると怖い。やめてほしい」「病原菌をまき散らしている気分にさせられる」と、ネットの書き込みも増えている。
東京・渋谷駅周辺のゴミ拾いを行っているNPO「グリーンバード」のボランティアによると、「ここ1~2週間で3倍から4倍の量になっています。数にすると10~20枚」という。「とくダネ!」のスタッフが原宿駅周辺を歩いてみると、30分間で6枚のポイ捨てマスクがあった。
外すときに触っていいのはヒモだけ
使用後のマスクには、病原菌やウイルスが付着している。とくに気を付けるべきは、マスクの前面部分。昭和大学医学部の二木芳人特任教授は「原則的には、マスクはひも部分しか触ってはいけません。前面に触ってしまったら、手洗いかアルコール消毒というのが病院内ではルールです。家庭ではそこまでナーバスになる必要もありませんが、前面には触らないようにしたほうがいい」と警告する。
もちろん、再利用はNG。マスクを下にずらしてアゴにかける人は多いが、これもNG。二木教授は「顔の皮膚にも病原菌があります。あごマスクはしないほうがいい」という。食事などでマスクを外すときは、マスクの表面を上にして置く。
司会の小倉智昭「だれもが、逆に考えるのではないでしょうかね。口に当たる内側を上に置きたくなりますが、逆なんですね」
二木教授「これはマスクを置く机の表面を消毒してあるという前提ですが、表面を上にしたほうがいいです」
最近は「抗菌マスクケース」なども売っている。クリアファイルを消毒して代用してもいい。俳優で作家の中江有里は「ポイ捨てするのは、自分で処理するのが嫌ということですよね。でも、それは菌をばらまくのと同じことになってしまう。自分のことだけ考えるのではなく、自分を守ることで、自分から他の人に広めないことを考えるべきですよ」