新型コロナウイルスの感染拡大は、東京のタクシー組合が開いた屋形船の新年会が起点の一つだった。先月18日(2020年1月)に東京港の桟橋を出発した船には、運転手ら87人が乗っており、きのう16日までに11人が感染、感染者と接触した医師や新年会に参加していない組合従業員らもふくめると、東京都と神奈川県で計14人の感染が確認された。
屋形船では、船の従業員は客の間を配膳で行き来し、船内を暖かく保とうと窓を締め切っている。カラオケやビンゴ大会ではマイクの受け渡しなども多い。従業員は「アルコール除菌や手洗いを普通以上にしています。おしぼりも袋の封を切らずに出します」と話すが、感染しやすい条件がそろっている。
ある屋形船の20代の女性客は「怖いなとは思います。消毒ジェルで除菌してから食べています」、40代女性は「除菌のウエットティッシュを持ってきたけど、あとは何をしたらいいか、話が飛びかっていてわかりません」と戸惑いを隠せない。
人が集まるところはとにかく高リスク
近藤春菜キャスター(お笑い芸人)「どういうところに注意したらよいのですか」
国際医療福祉大学の和田耕治教授は「行く前に手を洗う。帰ってからも洗う。カラオケマイクの感染リスクも考えてください。屋形船に限らず、どこでも(使途が集まるところは)起こりえる」という。
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「うつされる心配より、(自分が)うつす心配を考えないといけないですね」
小澤征悦(俳優)「僕は帰るとすぐに手を、ここ(肘のなかほど)まで洗うことにしています」
和田教授は帰宅後の手洗いを「早く、質も高めて」と強調した。