国民を分断して批判派を攻撃するのがトランプ流
好調な経済も後押ししている。法人税の大幅引き下げや金融機関への規制緩和もあり、ダウ平均株価は大統領就任時の1・5倍に上がった。
これに対して、民主党は候補者選びの初戦となるアイオワ州の党員集会でピート・ブティジェッジ氏が躍進した。NHKの油井秀樹ワシントン支局長は「知性と安定感を感じさせたことがトランプ氏と対照的で、評価につながった」と評した。
中山教授はこう指摘する。「トランプ氏は分断を政治力学に利用し、アメリカの亀裂は深まりました。これまでの大統領は、亀裂を乗り越えることを掲げてきましたが、トランプ氏は修復そのものに関心を持たず、亀裂を使って敵を作り出すことで、それを自陣営動員のツールにしてきました」
これからは、無党派層と民主党基盤である黒人や女性票を意識した活動を強めるとみられる。
*NHKクローズアップ現代+(2020年2月6日放送「"強いトランプ"舞台裏の戦略~どうなる米大統領選~」)