正しく怖がれとは言うものの、中国では新型コロナウイルスによる肺炎でパニック状態だ。SNSには、中に住人がいるのに玄関ドアに板を打ちつける男たち。「絶対に出ないように」と怒鳴っている。張られた紙には「ここに武漢からの帰還者がいる。接触するな」と書かれていた。現地メディアによると、男たちは行政当局者で、武漢滞在歴のある家族を軟禁しているのだという。
香港では、バスを鈍器で打ちつけ、ゴミ箱で道路を封鎖する人たちがいる。税関を封鎖しようと訴えるためだそうだ。
27日(2020年1月)にタイから中国に向かった飛行機内で、客室乗務員が「武漢からの乗客19人を先に降ろす」とアナウンスすると、「ギャー」という悲鳴が上がり、「なんで乗る前に言わないんだ」の怒号が飛び交った。
早めに治療受ければ軽症ですぐ退院
中国だけではない。イタリア・ローマ近郊の港では、停泊中の大型クルーザーで乗船客のマカオ出身の中国人女性が発熱し、病院に搬送された。すると、地元自治体はここで降りる予定の乗客に船内にとどまるように指示。6000人が足止めされ、船内の廊下や階段にすわり込む乗客の姿がSNSに流れた。
伊藤利尋キャスター「一方では治った人のことも伝えられています」
早めに感染を確認し、治療を受ければ、それほど恐れる病気ではない。日本国内で最初の発症例となった中国人男性は、日本の病院に入院していたが、発症から12日目で退院した。中国では、一時は意識混濁してICU(集中治療室)に入った53歳女性が退院し、「すばらしい科学治療で」と伝えられた。
東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授は「特効薬はまだありませんが、免疫力が高まるまでの10日から2週間もちこたえると、打ち克つ力が出ます」という。
司会の小倉智昭「その点で、高齢者や糖尿病の持病がある人は弱いということですね」