東京大学内には「東大女子はお断り」というサークルが複数あるらしい。これについて、サークル勧誘を指導する学生団体「2020年度東京大学教養学部オリエンテーション委員会」は、26日(2020年1月)に「純然たる差別行為であり、新入生に不快な思いを与える」として、東大女子お断りのサークルは新歓行事への参加を認めないことを決めた。
「東大女子お断り」問題は、昨年4月(2019年)の入学式で、上野千鶴子名誉教授が祝辞中で触れて知られるようになった。「東大女子お断り」の看板を掲げているのは、主に東大の男子学生と他大学の女子学生だけが入れるスポーツ系サークルだ。
勧誘のビラも渡さない
東大の女子学生らに聞くと、「テニスサークルはたくさんあるのに、東大女子が入れるテニスサークルは2つしかないんです」「バレーボールのサークルを探したら、1個しか入れるところがなかった」「女子にはチラシを渡してくれない」というから、呆れる。サークル勧誘の時に東大生であることを伝えたら、「時間の無駄だったぜ」と舌打ちされた学生もいる。
なぜ入会を認めないのか。ある「東大女子お断り」サークルは「伝統としか答えられません」「他大の女子が大勢いるなか、東大女子が少数いてもなじめなさそう」などと当たり前のように話す。「東大の男性は女性に対して優位に立ちたいが、東大の女性は東大の男性に媚を売らない。東大男子がキャピキャピした子と遊びたいという願望をかなえるために勝手にやっていることで、差別ではない。東大女子が他の男性と遊びたいならそうすればいい」と開き直るバカまでいる。
もちろん、「不純な動機で嫌な感じだなと思っていました。同じ東大生として残念」という男子学生の少なくない。