ジャパネット高田明が伝授する超プレゼン術!「伝えたい」と「伝わる」はここがうんです

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   「きょうのクロ現は必見です」と登場したのは、通販会社「ジャパネットタカタ」の創業者の高田明・前社長だ。「超プレゼン術」の極意を披露するという。「『伝えた』と『伝わった』は違う」と書かれたボードを見せて、「伝えたつもりは伝わっていません。コミュニケーションで大事な『伝える力』を語ってみたい」と話す。武田真一キャスターは「心の底から思ってることだけを口にします。でないと、心の底まで届かないんですよね」

   高田は家業の小さな写真店を年商200億円企業に育て上げた。決め手は特異なプレゼンにあった。社長を退いた後も、毎年200件以上の講演依頼がある。NHKの片岡利文ディレクターが密着した。「今を生きる。これがいちばん」と熱弁を振るう高田を見ていて気づいたこと。まず、(1)原稿がない。映像、画像もない。自分の言葉を伝えている。(2)手のジェスチャーは顔の周りだけで、注意を顔に集中させている。(3)キーワードを繰り返す。この日は「今を生きる」を90分間に20回使った。(4)「みなさん、そう思いませんか?」「女性のみなさん、どう思いますか」と問いかける。コミュニケーションができると、観衆は拍手で答えていた。

   片岡「伝わったことが拍手で返ってくる。それを確かめながら話していました」

   高田「人を感じる心ですねえ。テレビでは相手が見えないでしょう。その点、武田さんは目がしゃべってます」

   武田「堅牢な水道管みたいに、情報を真水の状態で届けたいんです。高田さんは身振りですが、私は『太字のゴシック』のように、声に強弱をつけます」

   高田「声を張り上げて、1万9800円!の後、間を置いて、低く『安いでしょう』という。間が大事。コンマ1秒、考える時間を与えるんです」

コミュニケーションが苦手な新卒学生にアドバイ――自分をどうやって出せばいいのか

   片岡が数字を出した。新卒採用で、企業が最も重視するのが「コミュニケーション能力」で、16年間変わらず。にもかかわらず、学生の半数以上が「苦手だ」と答えている。高田はそんな学生にプレゼンの指導もしていた。大手IT企業の杉井雄汰さんも指導を受けた。「自分をどう出すか」の実践でうまくいかず、涙ぐんでるのを慰めている高田の映像があった。4年前だ。

   その杉井さんが先頃、合同企業説明会で学生に「就職先をどう選ぶか」のプレゼンをしていた。5分の語りは上々。学生の志望興味度で26社中1位だった。

   杉井さんは「あの時、30歳になった頃に会いたいなあと耳元で言ってくれました。失敗は新たなチャレンジの始まる日だと。あの一言を信じて、前に進んでいます」と話した。

   高田はジャパネットたかたの社長を辞めた3年前、サッカーJリーグの「Vファーレン長崎」の社長に就任した。累積3億円の赤字で倒産寸前。士気も上がらず、スタンドは閑古鳥が鳴いていた。選手には「経営には責任を持つ。練習と試合に集中して」と伝え、ジャパネットのユニフォームで選手を連れて街へ出て、「長崎の県民クラブにご協力を」と募金活動もした。プレゼン力だ。

   半年後、スタンドには子供からお年寄りまでがいた。選手も変わった。経営も安定して、夏以降13戦負けなしでJ1昇格を果たした。今年も先の天皇杯で準決勝まで進んだ。惜しくも敗れたものの、「来期につながりますから」とグラウンドからサポーターに呼び掛けた。自らはこの日、社長を退いた。

   武田「クロ現も、いろいろ知ってほしい事柄をお伝えしていますが、大きなことを考えながら、1つ1つ言葉にしていくことは大事ですね」

   高田「大きな問題で、これでいいんだろうかと思うことが多いのは、伝えたつもりで伝わってないんじゃないかと思います。きょうのテーマ『伝える力』がものすごく大事ですね」

   まあ、言うは易いが簡単ではない。相手の見えないテレビで、どうやってそれを掴んだのか、もうちょっと聞いてみたかった。

NHKクローズアップ現代+(2020年1月22日放送「あなたの仕事が変わる!"超プレゼン術"の極意」)

文   ヤンヤン
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