上白石萌音演じるヒロインの佐倉七瀬は、偶然会った優しい医師・天童浬(佐藤健)に一目ぼれし、一緒に働きたい一心で看護師になった。勤務初日、5年ぶりに再会した天童に、これまでの想いを告白したが、素顔の天道はまったくの別人で、病院では「魔王」と呼ばれる傲慢男だった。
七瀬が天童に告白したことは病院内にすぐ広まり、彼女は「魔王」に挑んだ「勇者」、「勇者ちゃん」と呼ばれるようになるというのが、これまでのストーリーだ。
お約束の「勘違い」「すれ違い」「早合点」テンコ盛り
もう漫画。そりゃ原作が漫画なんだから当たり前と思うかもしれないが、同じ漫画原作でも、たとえば「テセウスの船」(TBS系日曜よる9時)などは、重厚感を出してきているが、こちらはその逆で、漫画をそのまま演じている。
だから悪いというのではない。邦画が少女漫画モノで若い女性を映画館に呼び込み、息を吹き返したように、テレビがそうならないとも限らない。病院は病院でも、本格的な手術シーンは一切出てこない病院ラブコメがあってもいいじゃないか、という感じ。
天童の部屋と七瀬の部屋が偶然お隣同士だったり、天童の部屋から出てきた謎の美女(香里奈)を恋人かと勘違いしたら、姉だったりと、ストーリーの展開もあるある過ぎてわかりやすいのもいい。
仲良くなった患者さんの死に、自分は看護師に向いていないと落ち込む七瀬を抱き寄せる天童の優しい面も見られ、胸キュンポイントも多数。恋愛だけでなく、七瀬の成長物語にもなっていて、そこも見どころの1つなのだろう。