本人はもちろん、家族の誰も注文していない商品が代引きで送りつけられるトラブルが相次いでいる。送り状を見ると、送り元は大手ネット通販会社になっていて、SNSにも「身に覚えのない商品がアマゾンから代引きで送られてきた」「代引き詐欺が1週間で3件」などの投稿がある。届けられる商品は、靴の中敷き、斧、キャラクターハンコなど奇妙なものが多い。
代引きは宅配業者が商品を届けた際に、届け先から代金を回収するが、注文していない商品が届いても、代金を払って受け取ってしまう被害が少なくない。商品を受け取った女性は「いつもの配達員だったので、息子が頼んだものだと思い代金を支払ってしまった」と話す。送り状に商品名が書かれていないので、内容の確認はできなかった。琴のチューナーを送り付けられた男性は「自分が留守の時に届いて、妻が支払った」と怒る。
本人以外は受け取らない家庭内ルール
アマゾンには、送り主が自分の名前や住所を入力せずに商品を送ることができる。つまり、匿名で誰にでも商品を発送できるシステムがあるのだ。返品すれば代金は戻ってくるが、手続きが面倒くさく、そのままにしてしまうケースが多い。
犯人の狙いは何なのか。ITジャーナリストの三上洋氏は3つの仮説を紹介した。1つは恨みや嫌がらせだ。しかし、個人の恨みにしては被害件数が数千件と多すぎる。2つめはポイント狙い。「注文側にポイントが入る仕組みがあるとして、代引きをキャンセルされても、ポイントを盗み取ることができるのかもしれない」。3つ目はライバル店潰し。キャンセル手続きは面倒なうえ、店側が送料を負担する場合もある。
三上氏「代引き商品は、本人以外は受け取らないというルールを家庭内に作って防ぐしかないですね」
弁護士の山岸久朗は「私は別の仮説を聞いている」として、「ネットショップが在庫処分をしている」という説を説明した。
司会の国山ハセンは「代引きには怖さがあることを覚えておいてほしいです」