<最後のオンナ>(テレビ東京系)
藤山直美にしか演じられない父親・寛美そっくりのなんとも言えないおかしみ・・・テレ東はいい買い物をした

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   まだ正月気分が抜けぬ6日(2020年1月)の夜に放送された新春ドラマスペシャルは、事前に宣伝されてなかったので、気づかず、5分程過ぎてから見たのだが、これがなかなかの出来映えだった。

   まず、出演者が豪華。主演の藤山直美を始め、深津絵里、香川照之、岸部一徳、岸本加世子、千葉雄大と芸達者ばかりである。脚本の吉田紀子と藤山直美は、「最強のオンナ」「最高のオヤコ」(MBS制作・TBS系)でタッグを組んでいる。事情はわからないが、今回はテレビ東京系での放送となったわけだが、まったくいい買い物をしたもんだ。

ヒューマンドラマと思っていたら最後でどんでん返し

   岸部演じる皆川雄一郎は、創業95年を迎えた老舗おかき屋の社長で、妻を亡くし、娘(深津)、娘婿(香川)と同居している。外面がよく、生真面目でケチの雄一郎が、浅草のスナック「ビーナス」のママ、ミーナこと山田美奈子(藤山)と出会う。付き合うことに娘は猛反対、父の「最後の恋」はどうなるか。

   カラオケで岸部が「勝手にしやがれ」を歌ったり、香川の酔っ払い芸も見モノだった。美奈子がバーテン(千葉雄大)を相手に、雄一郎の娘がいかに気が強いかペラペラちゃべっていると、娘が店に入ってきて、その時の直美の慌てる芝居が父親の寛美とそっくりで、なんとも言えないおかしみを湛えていた。乳がん闘病を経てテレビドラマに復帰した直美、あらためて、唯一無二の役者だと思う。

   心温まるヒューマンドラマと思ってみていると、最後の最後にどんでん返し。美奈子と雄大は詐欺師コンビで、雄一郎から5000万円をだまし取る。ただ、その5000万円は雄一郎の初恋の人の娘に、生活再建のためのお金として渡sされるようだった。いい話だけで終わらないところがよかった。(1月6日よる8時20時)

   大熊猫

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