「100万円受け取った」下地議員の告白で広がるIR汚職疑惑 「検察がもっと踏み込めるか」に注目

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   カジノを含むIR事業に絡んだ汚職事件で6日(2020年1月)、日本維新の会の下地幹郎衆院議員(58)が中国企業「500ドットコム」元顧問の紺野昌彦容疑者(48)=贈賄容疑で逮捕=から現金100万円を受け取っていたことを認めた。

   下地議員によると、100万円は2017年総選挙の期間中、紺野容疑者から職員が受け取った。「職員が領収書を渡そうとしたが、紺野氏が領収書はいらないと異常なまでに固辞したため、作成しなかった。控えもなく収支報告書への記載が漏れてしまった」と下地議員。見返りに便宜を図ったかどうかについては「一切ない」と話した。

   IR担当副大臣だった衆議院議員の秋元司容疑者(48)は職務権限があったため収賄容疑で逮捕されているが、下地議員についてはIR議連の副会長ではあったが、それは公的立場ではないため職務権限がなく、収賄罪の要件を満たさないと見られる。若狭勝弁護士は「100万円の寄付を記載しないのは公職選挙法に違反しているが、比較的少額なので修正か返金をすれば罪には問われない可能性がある」と話している。

残る4人の自民議員は否定しているが...

   中国企業側は、下地議員のほかにも自民党の岩屋毅議員、中村裕之議員、宮崎政久議員、船橋利実議員にもそれぞれ現金100万円を渡したと供述。しかし全員が金銭の受け取りを否定している。

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「同じ出所の情報で、5人のうち1人が認めた。そうすると、否定している4人の信ぴょう性も疑わしい。本質的な問題は、行政がゆがんでいるということ。IRは反対が多い中、無理やり通した部分がある。日本のためではなく、お金でそういうことを認めたのならば、大問題です」

   青木理(ジャーナリスト)「東京地検特捜部は『政界にも切り込む』という建前を作りたい一方で、政権側に人事を握られていて、政権の顔色を窺っている部分もある。つまり、政権にはそれほどダメージを与えず、『政界の捜査をやっています』と。文書改ざんとか大臣室で現金をもらったのではないかという人も見逃してきた特捜部が、秋元容疑者だけで終わらせず、もう一歩踏み込んで捜査を広げられるかに注目したい」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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