この事態に大喜びのIS(イスラム国)
軍事ジャーナリストの田岡俊次氏が考えるシナリオは「イランや親イランの組織がファテフをイラクの米軍基地に撃ち込む」というものだ。ファテフとはイラン製の短距離弾道ミサイルで、射程は300キロで精度が高く、小さくて運び易いのでどこからでも撃てる。米国にとってはどこから撃ってくるのか分からないので脅威だ。これが発端でミサイルの打ち合い合戦になる可能性があるという。
一方で、この事態を喜んでいるものもいる。IS(イスラム国)だ。「ソレイマニ氏は米国と一緒にIS退治をしていました。敵でもあったが、味方でもあったわけです。ISは着々と回復していくでしょうね」と高橋さん。
青木理(ジャーナリスト)「進むも地獄、引くも地獄。米軍が増派して力で抑え込もうとすれば、ずっと緊張状態で、最悪のシナリオもあり得る。逆に引けば引いたで、中東が複雑に液状化してテロの温床にもなり得るわけですから」
文
ピノコ| 似顔絵 池田マコト