餅をのどに詰まらせて死亡する事故がこの年末年始でも相次いだが、そんな危険があるのになぜ、日本人は餅を食べるのか。「外国人は不思議に見ています」と司会の国山ハセンが取り上げた。
「新年のサイレント・キラー」「非常に美味だが、人を死に至らしめる」――海外ではそんな言い方もされている。実際に過去5年間、東京消防庁管内で482人が餅によって救急搬送され、うち29人が命を落とした。今年(2020年)も元日から3日にかけて68歳~96歳の男女17人が餅をのどに詰まらせ、2人の男性が死亡した。
外国人「死ぬ可能性あるのに食べるなんて信じられない」
外国人に聞いてみると、「人が亡くなっているのに、餅を食べ続けるなんて本当にびっくり」(米国の20代男性)、「日本ではフグっていう死ぬ恐れがある魚も食べるわね」(米国の60代女性)、「死ぬ可能性がある食べ物なんて、私は食べる勇気がないわ」(アルゼンチンの20代女性)などと疑問を投げる。
のどに詰まらせ救急搬送される9割が65歳以上だ。都内の弘邦医院の林雅之院長によると、「年を取ると、咀嚼力や飲み込む力が落ちてくるから誰でも危険をはらんでいます。若い人でも早食いや、よく噛まないで食べる人、しゃべりながら食べる人は危険です。腸に詰まる、いわゆる腸閉塞を起こすと死亡する可能性も高くなります」と話す。
キャスターの立川志らく「私は餅が好きだけど、別に食わなくていいかな。でも外国人の人に言われると、カチンとしますね」
詰まらないようにする食べ方について、国山が「一口大に小さく切る、よく煮る、水分を足し、大根おろしや納豆を混ぜる」と説明した。
もし、詰まらせてしまったら、玉置妙憂(僧侶・看護師)が「窒息者をうつむかせ、肩甲骨の間を何度も力強く叩く、あるいは背後から腕を回し、上腹部を素早く突き上げる」方法と注意点を上げた。ただし、タイムリミットは3分で、餅が取れるまで交互に行うという。