全日本フィギュアスケート選手権大会(2019年12月18日~23日)、男子シングルは22日のフリーでは、次々と4回転ジャンプを成功させた宇野昌磨(22)が逆転優勝で4連覇。一方、SPで首位発進した羽生結弦(2A)は、ジャンプの着氷が乱れるなどミスが目立ち、まさかの逆転負けを喫した。
「やっとスケートに向き合う気持ちが見つかった」
宇野は今シーズン、メインコーチを付けなかった。「コーチから離れることになって、一人でやっていけると思っていた」という宇野だが、グランプリシリーズで2戦表彰台を逃すなどスランプが続いた。
そのピンチを救ったのが、06年トリノ五輪銀メダリストのステファン・ランビエルさん(34)。宇野は「コーチって大事なんだな」「ステファンコーチにスケートの楽しさや、いろんなことに気付かされた」「やっとスケートに向き合う気持ちが見つかった」とコメントした。
一方、敗れた羽生は「終わっちゃったな。なんもないですよ。本当に弱かったな。また頑張ります」と答えていたが、表情には悔しさがにじみ出ていた。
司会の加藤浩次「コーチとの関係でトップアスリートがガラッと変わることがあるが、どういうこと?」
杉山愛(元プロテニス選手)「選手の持っている素質をコーチがどこまで引き出せるか。テニスでもトップになるほど、いろんな人の手を借りて引き出そうとする。宇野選手はコーチがやっぱり必要だと納得して決めたからこそ、コーチのいうことを聞けるし、向き合える。無駄なことがなく、いい形で再スタートを切れた」
加藤浩次「自分の考えとコーチの考えがぶつかった時はどうする?」
杉山愛「自分を俯瞰してみることが必要。スポーツは科学でもあるので、コーチの信頼関係でどれだけ素直に聞けるかというのが必要な要素」
文・みっちゃん