顧客などからの理不尽な要求や恫喝であるカスタマーハラスメント(カスハラ)によるトラブルが増えている。中には精神障害や体調不良を起こすケースもあり、厚生労働省の調べでは、過去10年でカスハラによる労災認定が78人。うち24人は自殺にまで追い込まれていた。
「お前みたいな人間、生きる価値がない」と4時間説教
結婚式場では新婦の父親から「契約書の字が汚い」「花嫁の手紙でスタッフが泣かなかった」などの非常識なクレームが。ガソリンスタンドでは、洗車できれいになっていないと文句をつけた60代女性が、洗車代1800円をタダにさせた上、3日おきに現れては室内の家庭ゴミや犬のフンなども始末させていた。対応していた40代男性従業員は食欲が減退、うつと診断されガソリンスタンドを退職した。
スーパーでは、すでに半額の100円に値引きされていたフライドチキンを、さらに半額の50円になると勘違いした客が、レジのスタッフに4時間以上も「お前みたいな人間、生きる価値がない」と人格否定の恫喝を続けた。他の客が警察に通報して収まったが、対応した30代女性スタッフはうつとPTSDと診断された。現在は休職中だ。
クレーム対応コンサルタントの援川聡さんは「顧客満足に慣れすぎて、行き過ぎた考えを持っている人が増えている。考えられないような普通の人が金銭目的でクレームをつける時代になっている」と語る。
スッキリでも被害体験を募集したが、2週間で106件のカスハラ被害が寄せられた。中には「こんなの『つゆだく』じゃないと牛丼を投げつけられ、土下座を強要された」「子どもが何度も落とし、包みを投げて遊んで割れた食器を、梱包が甘いのが原因だから交換しろ」といった非常識な要求も。
こうしたカスハラへの対処方法だが、援川聡さんは「録音やメモを取ることが有効だ」という。やりとりを記録することは相手へのプレッシャーになるし、対応する側も一度整理してから発言するため、不用意な発言をしてしまうことも抑制できるという。
近藤春菜(お笑いタレント)「自分の抱えているイライラをぶつけている。お店側もお客さんを選べる社会にならないと」
司会の加藤浩次「わざとやっている。相手が文句言えないことをわかってやっている最低の行為」
近藤サト(フリーアナウンサー)「お客様は神様ですという言葉があるが、三波春夫さんのお嬢さんによると、自分が努力するための言葉で、お客様が何を言ってもいいということではないそうです。お互いがリスペクトし合う関係が良い」
文・みっちゃん