名古屋市は公立小学校の給食費を3800円から600円値上げして4400円にする。値上げは11年ぶりだ。名古屋市教区委員会の長谷川新樹保健課長は「食材費の高騰から、高い食材の使用を控える一方、安い食材に切り替えた献立にして給食費を維持してきたが、鉄分、植物繊維、カルシウムの基準が割と高いので、苦労している」と説明している。
食材の値上がりで給食メニューの質が著しく低下し、質を上げるには給食費を挙げざるを得ないというわけだ。
ご飯にがんもどきの煮つけ1個
ある日の給食メニューを見ると、ご飯にがんもどきの煮つけ1個、ピリ辛スープ、牛乳で、デザートはなし。10年前と比べると、1年間にヒレカツは6回あったのにいまは1回、名古屋名物のエビフライは1回からゼロ、牛肉が豚肉に替わったものも多い。10年前より増えたのは、切り干し大根、高野豆腐などだ。
長谷川課長は「このまま給食費を改定しないと、使用できる食材が限られたり、品数を減らすことになりかねない」と話す。政令指定都市の給食費ランキング(2019年10月時点)は、最も高いのが新潟市で月額5026円、次いで浜松市4807円、千葉市4768円で、名古屋市は20番目だ。
司会の小倉智昭「いまの給食を見ると、糖尿病食みたい」
育ち盛りの子どもが糖尿病食のような給食では、たしかに問題だ。しかし、学童家庭の低収入は広がっていて、給食費が払えない世帯も増えるだろう。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト