カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を表明した横浜市は、きのう4日(2019年12月)に住民説明会を開いた。なかなか本題に入らないなど、のらりくらりの説明に住民の不満は爆発した。
林市長は冒頭から台風15号や農場の話など、1時間40分ほどの説明会のうち、関係のない話を40分間以上続け、質疑応答も直接受けるのではなく、質問を用紙に記入させ、司会者の女性が代読して市長が答えるというスタイルだった。
参加者が「多くの市民が反対していることを、市長の考えだけで進めるべきではない。カジノのないIRを進めるべき」と質問すると、林市長はマイクを手にして答えようとするのだが、司会者が「質問という形ではございませんので、これは回答ではございませんね」と勝手に切り上げる場面もあった。業を煮やした住民から抗議が起こり、司会者との間でこんなやりとりがあった。
住民「林市長、なんでここで市民とお話をしないんですか」
司会者「みなさまとこれから夜を徹して話しましょうという機会ではないです。それをやってほしいというのであれば、市におっしゃってください」
住民「今、やってください」
司会者「今というのは無理です」
住民「なんで、あなたができないと言うんですか」
司会者「できると思う方!」
住民「横浜市には市民の声を聞く意思がない」
いったい、この司会者は何者なのか。市職員だとしたら、あまりにも市民をバカにしてはいないか。住民側からはなおも「あなた方のやり方がひどいんですよ。林市長がIRと全然関係ない話をずっとやってましたよね」「市民と話し合うのがあなた方の仕事じゃないんですか」などの声が次々に上がる。住民の1人は説明会後、「市民の声を聞くという意思がないですね」と話した。
大竹真リポーター「市長に対する不信感が非常に強いと言えそうです」
坂口孝則(経営コンサルタント)「さっきの林さんの様子は、煙に巻くような感じでした。もう少し真摯さが必要だと思います」
加藤浩次キャスター「市民の理解をちゃんと得ないと、カジノをやる意味はないですよね」
住民の反対が強いところにはカジノ業者も進出しないということを、横浜市はわかっているのだろうか。